【お墓を持たない選択肢】墓じまい&永代供養をした話【お墓不要論】

⑤貧乏ごっこ - 1.思考編

今回は、「墓じまい」「永代供養」について書いていきます。

私は今年、管理できていない親戚のお墓の墓じまい&永代供養を行いました。

実際に墓じまい&永代供養を行った経験から、実施の流れや注意点、実際にかかった費用について詳しく記載していきます。

・墓じまい&永代供養を検討中の方(リアルな費用が知りたい方)
・お墓の管理や墓参りができなくなってきた方
・「お墓を持つ」という常識に疑問を抱いている方

必見です。

私の1例の紹介ですが、参考にしていただけると幸いです。

本記事の構成は下記の通りです。

はじめに:墓じまい・永代供養とは

まずはじめに、墓じまいとは何か?永代供養とは何か?
それぞれについて解説します。

墓じまいとは

墓じまいとは、「お墓を撤去・処分し、墓地の管理者に敷地を返すこと」です。

近年では、空き家問題と同様、管理できないお墓も増えてきています。
私の親戚のお墓も管理できないまま放置されていました。

現在の墓石を物理的に撤去・処分にするため、「罰が当たるのでは?」と抵抗がある方も居るかもしれません。
しかし、墓じまいの後は「改葬」を行い、「別の形で供養する」ため、そんなことは気にしなくて大丈夫です。

※永代供養墓地や別の墓地などに移すこと。

本記事では、私が行った永代供養墓地への「改葬」について解説します。

「先祖を雑に扱うな」などというマイナス意見も聞こえてきそうですが、「お墓は絶対的な存在である」という常識は古いと考えています。
なにかの神を信じるのであれば、その信条に従い、先祖の供養も型式ばったものにするのが良いと思いますが、私は無神論者であり、お墓の有無については全く気になりません。

無神論者のくせに、「なんとなく」お墓の風習に囚われている方も多いと思います。
時代は大きく変わっているため、古い常識を疑い、手放してみることをおすすめします。
参考:【必要最低限のモノで暮らす】自由を手にする『ゆるミニマリスト』のすすめ

最近は墓じまいをサポートしてくれる墓じまい業者も存在します。
面倒な行政手続きの代行も行ってくれるため、私も活用しました。

墓じまい業者を活用して墓じまいをする場合、どれくらいの費用がかかるのか?
後ほど詳しく解説します。

永代供養とは

永代供養(えいたいくよう)とは、お墓が管理できない人・お墓参りに行けない人に代わり、霊園や寺院がご遺骨を管理・供養してくれる埋葬方法のことです。

よって、永代供養をすると、お墓は霊園や寺院が永代に渡って全て管理してくれるため、子孫がお墓を継承する必要はありません。

また、永代供養墓地は墓地用の土地と墓石の準備がいらないため、お墓の費用を可能な限り抑えたいという方にも多く利用されています。

私の場合、すでに建っているお墓の管理ができなくなったため、お墓を撤去・処分し、永代供養墓地への改葬を行いました。
永代供養を行う場合は「永代供養費、閉眼供養、離檀料」といった費用がかかります。

実際にどれくらいの費用がかかったかについては、後ほど詳しく解説します。

近年では「最初からお墓を建てない」という選択肢も出てきているということです。
私も、亡くなった時には無駄な墓地は建てて欲しくないため、永代供養をして欲しいと考えています。

管理できないお墓が増える中、お墓不要論が出てきている

墓じまい&永代供養を選択した理由 3つ

私が墓じまい&永代供養を選択した理由3つについて、それぞれ解説します。

管理&墓参りが困難になったため

地方にある私の先祖のお墓は、約10年前からほとんど管理ができなくなってしまっていました。
近くに住む親戚が居なくなったためです。

10年前から、親戚たちで墓じまい&永代供養の話を進め、お寺にも相談していたようでしたが、世間の目もありなかなか着手できていなかったと聞きました。

一昨年まで、私の父が年に2回管理&墓参りをする程度でした。

その父が体調不良となり、完全に管理が出来なくなってしまったのが、墓じまい着手のきっかけでした。
父に代わり、私が墓じまいの手続きを行いました。

管理費、お布施が無意味な出費であったため

私の先祖のお墓は、管理も墓参りも満足にできていないにも関わらず、無駄な管理費・お布施だけかかっている状態でした。

年金暮らしの私の父宛にしっかり請求書が届いており、継続的な負担はバカになりません。
年5万円以上の請求が届いていることを知り、びっくりしました。

請求してくるお寺の坊主は高級車を乗り回していることで有名で、年金暮らしで体調不良の父から搾取している構図に怒りすら覚えました。

地域やお墓の大きさなどによって大きく異なると思いますが、お墓の維持費や管理費、お寺へのお布施などは、年間で計算すると無視できない金額になります。
お寺との関係もほとんど無い中で、多額の費用負担をすることが祖先を敬うことになるのか、非常に疑問でした。

古い常識に囚われるのも馬鹿馬鹿しく思い、今後永遠と無駄なお金を払い続ける必要は一切ないと考えました。

無神論者であるため

無神論者である私たちの家系にとって、そもそもお墓は不要でした。

私の先祖も、古い習慣や古い常識に囚われて立派なお墓を建てただけです。
お墓不要論は昔から議論していたようです。

先祖の立場に立って考えてみましたが、私も子孫に無駄な負担はかけたくないです。
私も祖先も同じ思いであると考え、墓じまい&永代供養に踏み切りました。

無神論者の場合、特にお墓の存在意義は薄まる

墓じまい&永代供養の注意点 4つ

墓じまい&永代供養をするにあたり、それぞれについて詳しく調べましたが、何かとトラブルが多いようです。

私も下記ポイントに注意し、慎重に動きました。
その甲斐あってか、問題なく実施することができました。

関係する親戚全員の同意を得る

まず、墓じまい&永代供養を実施するにあたり、親戚間でのトラブルも発生しうると耳にしました。
一人でも反対する人がいれば、無理に実施しない方が望ましいでしょう。

前述の通り、私の親戚は約10年前から墓じまい&永代供養の話を進めてきており、満場一致で異論はなかったため、スムーズに話は進みました。
すでに誰もお墓の管理ができない状況であれば、話は早いと思います。

お寺の同意を得る(事前に相談しておく)

前述の通り、お墓の管理ができない場合でも、お寺に年5万円以上の無駄な管理費・お布施を払い続けている状況でした。

私たちが墓じまい&永代供養を行うと、リアルな話、お寺にとっては継続的な収入源が少なくなるということです。
高級車を乗り回している坊主にとって、それは非常に痛いことでしょう。

強欲な坊主の場合、かなり渋ったり、法外な離檀料(寺院と檀家関係を終える時に「これまでの感謝の気持ちを込めて支払うお金」)を請求してきたりしてトラブルになることもあるようです。
「これまでの感謝の気持ちを込めて支払うお金」を、お寺が決めると言うのはナンセンスです。そのような坊主は圧倒的に修行が足りないことは明らかでしょう。

私の場合、親戚たちが10年前くらいからお寺に相談していたので、渋りながらも同意してくれました。
「年5万円以上の無駄に管理費とお布施を10年間払ってきた」ということも伝え、相場の離檀料を払うことで納得いただきました。

お寺にも早いうちから相談し、墓じまい&永代供養する強い意思を事前に伝えることが非常に大切だと考えます。

過疎地ほど、早めにやるべき

地方の過疎化も進み、墓じまい&永代供養については今後ますます需要が増えてくると思います。

お寺から離檀する檀家が増えれば増えるほど、お寺の経営が厳しくなるため(強欲な坊主が高級車を乗り回せなくなるため)、墓じまい&永代供養が難しくなることも想定されます。

前述の通り、離檀を渋られたり、法外な離檀料を請求されるケースもあると聞きます。

私の場合、お寺の檀家において墓じまい&永代供養を行う第一号でした。
第一号だったのですんなり話が進みましたが、後になるほど抜けづらく、難航するのではと思います。

いずれ墓じまいをするのであれば、後回しにせず早いほうが良いかもしれません。
無駄な管理費・お布施を払う年数も短くなります。

相見積もりを取る

多くの人にとって、墓じまい&永代供養は初めて実施することだと思います。
ぼったくられることを避けるため、まずは相場を知ることが大事です。

最近は、多くの企業が墓じまいのサポート事業をしていることを知りました。
それほど、需要が増え始めているのです。

しかし、墓じまい業者の知名度は低く、まだまだ発展途上の印象が強かったです。
私も墓じまい&永代供養を実施するにあたりかなり調べましたが、調べた段階では何が正解かはいまいち分かりませんでした。

2社以上で資料請求・相談を行い、2社以上で見積もりを取り、相場をしっかり知った上で業者を選択することをおすすめします。

私は2社に資料請求し、それぞれに相談し、それぞれで見積もりを貰い、疑問を解決した上で申し込みを行いました。

行政手続きも代行してくれる墓じまいパックがおすすめですが、下記で詳しく解説します。

行政手続き代行をしてくれる墓じまいパックがおすすめ!

結論から言うと、煩わしい行政手続きを代行してくれる墓じまいパックがおすすめです。

墓じまいには煩わしい行政手続きが必要となりますが、これを自分で行うにはお墓のある市町村へ何度も足を運ばなければなりません。
私のようにお墓が遠くにある場合、その往復の交通費もバカになりません。

そんな煩わしい行政手続きも代行してくれて、費用も抑えられる墓じまいパックをおすすめします。

墓じまい業者の中で、私が資料請求を行い、見積もりをとった2社を紹介します。

まごころ価格.com

墓じまいパックの料金体系:まごころ価格.com

お墓のミキワ

墓じまいパックの料金体系:お墓のミキワ

私は上記2社で資料請求を行い、それぞれに電話相談を行い、見積もりをとりました。
どちらも親身になって話を聞いてくれ、様々な疑問を解消することができました。

それぞれのお墓の状況において最善策は異なりますので、
まずは資料請求をし、電話相談することをおすすめします。

私は2社を比較し、まごころ価格.com様に申し込みしました。

2社には大きな差はありませんでしたが、選んだ理由は主に下記2つです。
①価格が安かった
②LINEで簡単に相談できた

「①価格が安かった」について、
基本料金の価格を比較すると、お墓の大きさによって2社の優劣は異なります。
私の先祖のお墓の大きさは3~4㎡未満でした。この大きさのお墓の場合、まごころ価格.comの方が料金は安かったです。
※後述しますが、この基本料金に加え、各種費用が別途かかります。

基本料金について、2社の比較(赤字で安い方を示している)

正確なお墓の広さはわからないと思うので、2社でしっかり見積もりをもらうことをおすすめします。

また、「②LINEで簡単に相談できた」について、非常に便利でした。
気軽に相談でき、様々な疑問を解消することができたのでとても助かりました。

実際にかかった費用:476,700円(税込)

①墓じまい業者に払った費用:326,700円(税込)
  基本料金:283,800円(税込)
  お骨あげ:4,400(税込) ※2名分は無料、4名分のため2名分の費用
  解体費用:34,200(税込)
  遺骨郵送:4,400(税込) ※永代供養先への郵送
②お寺に払った費用:150,000円(税込)
  永代供養費:100,000円(税込)
  閉眼供養+離檀料:50,000円(税込)
合計(①+②):476,700円(税込)

合計50万円かかりませんでした。

大きな出費ではありますが、10年間無駄に払い続けた無駄な管理費・お布施の総額より少ないです。
長い目を見て、今後の無駄な出費をなくすことができたのは大きいと考えています。

内訳について、
「①墓じまい業者に払った費用:326,700円(税込)」
「②お寺に払った費用:150,000円(税込)」
に分けて解説します。

墓じまい業者に払った費用:326,700円(税込)

事前にお墓の状態を全て確認してもらい、326,700円(税込)の見積もりをいただいていましたが、
「お墓解体の際、一般的な基礎でなく、鉄筋の量が多い場合や石塔が地中にある場合などは追加料金が発生する可能性がある」という話を聞いていたため、少し不安がありました。

しかし、一般的な基礎であったため、見積もり通りの費用で完了しました。

煩わしい行政代行料金は基本料金の中に入っており、永代供養先への遺骨の郵送までやってくれたため、とても助かりました。

個人的には費用対効果が良かったと考えています。

お寺に払った費用:150,000円(税込)

私のお寺の場合、永代供養費は10万円、閉眼供養と離檀料を合わせて5万円で実施していただきました。
この金額は大体相場通りですが、正直渋られました。

私は「年5万円以上の無駄に管理費とお布施を10年間払ってきた」「相場以上の金額は出さない」と毅然とした対応をしましたが、交渉が苦手な人の場合は言いくるめられて多めに支払ってしまう可能性もあります。

10年前から話を進めていたことも大きかったと思います。
やはり、早い段階からお寺に墓じまい&永代供養の話はしておくほうが望ましいです。

お墓のデジタル化が普及する日も近い

墓じまい&永代供養の流れ

実際の墓じまい&永代供養の流れについて解説します。

関係する親戚全員の同意を得る

一度お墓を壊してしまうと元どおりにできないため、トラブルを避けるために関係する親戚全員の同意を得ましょう。
一人でも反対する人がいれば、無理に実施しない方が望ましいでしょう。

また、費用の捻出の問題もあると思います。
私の父だけで負担するのは厳しかったため、親戚と相談し、費用を集めることもできました。

お寺の同意を得る

お寺へ墓じまい&永代供養を行うことの同意を得なければなりません。
これまでの関係を断つものになるので、少し大変です。

法外な離檀料を求められたり、離檀そのものを渋られることがあるようなので、計画的に話を進めておいたほうが望ましいです。

また、これまでのお寺が永代供養先として受け入れてくれる場合、受け入れてもらうのが一番良いでしょう。
私の場合、相場の範囲内である永代供養費は10万円、閉眼供養と離檀料を合わせて5万円で受け入れてもらいました。

事前に相場を知ることも大切です。

相見積もりを取る

2社以上の墓じまい業者に資料請求を行い、それぞれで見積もりをもらうようにしましょう。
私は下記2社で見積もりを取り、比較検討しました。

まごころ価格.com

②お墓のミキワ

どちらも、お墓の住所を教えるだけで現場確認し、見積もりを出してくれました。
見積もりは無料なので、まず見積もりを取りましょう。

申し込み

見積もりを比較し、1社に申し込みをしましょう。

申し込み後、すぐに行政手続きの代行に動いてくれます。
お墓の解体は行政手続きの後になるので、申し込みから全て完了するまでに1ヶ月半かかりました。

行政手続き:郵送対応

墓じまい業者が墓地管理者や管轄の市役所に連絡をし、行政手続きを進めてくれます。

私は郵送により「改葬許可申請書」の記載を行うだけでした。
見本の添付もあり、すぐに記入可能でした。

解体実施(立会不要)

解体実施予定日の連絡があり、その予定通りに解体実施が行われ、完了報告が届きました。
立会は不要で、墓じまい業者がスムーズに全て実施してくれました。

永代供養

墓じまい業者からお寺へ遺骨の郵送をしていただき、そのまま永代供養墓地へ入りました。

まとめ:墓じまい&永代供養は計画的に

以上、「墓じまい」「永代供養」について書いてきました。

まとめです。

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・はじめに:墓じまい・永代供養とは
 ①墓じまいとは
 →お墓を撤去・処分し、墓地の管理者に敷地を返すこと
 ②永代供養とは
 →お墓が管理できない人・お墓参りに行けない人に代わり、霊園や寺院がご遺骨を管理・供養してくれる埋葬方法のこと

・墓じまい&永代供養を選択した理由 3つ
 ①管理&墓参りが困難になったため
 ②管理費、お布施が無意味な出費であったため
 ③無神論者であるため

・墓じまい&永代供養の注意点 4つ
 ①関係する親戚全員の同意を得る
 ②お寺の同意を得る(事前に相談しておく)
 ③過疎地ほど、早めにやるべき
 ④相見積もりを取る

・行政手続き代行をしてくれる墓じまいパックがおすすめ!
 ①まごころ価格.com
 ②お墓のミキワ

・実際にかかった費用:476,700円(税込)
 ①墓じまい業者に払った費用:326,700円(税込)
 ②お寺に払った費用:150,000円(税込)

・墓じまい&永代供養の流れ
 ①関係する親戚全員の同意を得る
 ②お寺の同意を得る
 ③相見積もりを取る
 ④申し込み
 ⑤行政手続き:郵送対応
 ⑥解体実施(立会不要)
 ⑦永代供養

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墓じまい&永代供養を行う際、事前にしっかり調べた上で、計画的に行いましょう。

私はトラブルなく終えることができましたが、お寺や親戚とのトラブルが発生するケースも多いようです。
様々な問題についてしっかりと解消した上で実施することが望ましいです。

標準的な大きさのお墓(3~4㎡未満)で、50万円程度で墓じまいと永代供養は実施可能でした。
100万円以上かかるようであれば、ぼったくりに合っているかもしれません。

2社以上の墓じまい業者に見積もりを取り、相場を知った上で、ぼったくりに合わぬよう気を付けてください。

また、強欲な坊主にも注意してください。
法外な離檀料を請求されないよう、早いうちから墓じまい&永代供養を行う意思を伝えておくことをおすすめします。

そもそも、お墓は本当に必要でしょうか?

特に無神論者であれば、古い常識は疑うべきです。
私は、お墓は不要だと考え、手放すこととしました。

お墓を持たない選択を選ぶ人はどんどん増えることでしょう。

少しでも参考にしていただけると幸いです。

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愛媛県上浮穴郡久万高原町

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