【幸せとは何か?/FIRE適性診断】メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話から学ぶ幸福論

⑤貧乏ごっこ - 1.思考編

今回は、「幸せとは何か?」「FIRE適性診断」について、インターネット上で有名な「メキシコの漁師の話(作者不明)」を引用して書いていきたいと思います。

私は社畜生活5年間でまとまった資産を作り、現在はサイドFIREのような生活をしています。

今年のゴールデンウィークに丸1週間「メキシコの漁師」のような生活をしたことにより、この話を思い出し、幸せについて自分なりに考えていました。

色々と考えた結果、「メキシコの漁師の話」はFIRE(経済的自立と早期退職)について考える良い教材になるという結論に至りました。
FIREについては、過去記事に詳しく書いているのでご確認下さい。
参考:【新しい時代(人生100年時代)の生き方】経済的自立と早期退職、FIREという選択肢について(後編)

私は「メキシコの漁師の話」によってFIREの適性診断ができると考えました。
完全に独断と偏見ですが、1つの質問でFIRE適性診断もしたいと思います。

また、実際に「メキシコの漁師」のような生活をして得た教訓についても書いていきます。

・FIRE(サイドFIRE)に興味がある方
・頑張り続けることに疲れた方
・幸せを見失っている方

必見です。

本記事の構成は下記目次の通りです。

はじめに:メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話

とても魚釣りが好きな漁師がいました。

漁師は好きな時間に起きて、釣りをして、子供や友達と遊んで楽しく過ごしていました。

ある日、あるビジネスマンがその漁師のそばにやってきて言いました。

男:「やあ、すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」

漁師:「そんなに長い時間じゃないよ。」

男:「へぇ、君は魚釣りが得意なようだね。せっかくならもっと働いてみたらどうだい?」

漁師:「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だよ。」

男:「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの?」

漁師:「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、
女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね。」

男:「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
部下を雇ってもっと売り上げがでたらボートも買おう。そうしたら仲介人に魚を売るのはやめて自前の水産品加工工場を建てて、ビジネスを大きくする。
その頃には村を出てロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。そうすれば老後もお金ができるよ。」

漁師:「なるほど、そうなるまでにどれくらいかかるのかね?」

男:「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね。」

漁師:「へぇ、それからどうなるの?」

男:「そしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、
奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい?すばらしいだろう。」

メキシコの漁師(イメージ)

FIREの適性診断

この話を読んで、どう思ったでしょうか?

いきなりですが、あなたがFIREに向いているかどうか、FIREの適性診断をしたいと思います。
※この適性診断は、私個人の独断と偏見です。その点ご了承下さい。

下記問いについて考えてみて下さい。

・あなたはどちらの生き方に賛同するか?
 ①メキシコの漁師
 ②どちらかと言えばメキシコの漁師
 ③どちらとも言えない
 ④どちらかと言えばMBAコンサルタント
 ⑤MBAコンサルタント

非常に情報量の少ない文章ですが、情報を汲み取り、しっかり考えてみてください。






↓↓↓↓↓ 適性診断の結果 ↓↓↓↓↓




迷いなく①を選んだ人はFIREの適性が低く、FIREを目指すのであれば要注意です。
FIREの適性は、①<②<③<④<⑤ の順に高くなると考えています。

私がそう考える理由について、これから説明していきます。

MBAコンサルタント(イメージ)

幸せとは?2人に共通点する『素朴かつ幸せな暮らし』

まず、この話の最も重要なポイントは、
生き方も考え方も全く違う2人(メキシコの漁師 & MBAコンサルタント)が、同じ幸せの形をイメージしている事です。

一見、2人の意見は対立しているかのように見えますが、最終的な幸せの形は共通しているのです。
一生懸命働いて億万長者になった後に実現する『幸せな暮らし』は、誰もが今すぐに実現できるような『素朴な暮らし』だという事です。

〈2人の幸せの共通点:『素朴かつ幸せな暮らし』〉
・日が高くなるまでゆっくり寝る
・日中は釣りをしたり、子どもと遊んだりする
・奥さんとシエスタ(昼寝)して過ごす
・夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごす

この幸せの形を手にするまでの過程が異なるだけです。

その日暮らしで『素朴かつ幸せな暮らし』を実現しているメキシコの漁師と、
億万長者となった後に『素朴かつ幸せな暮らし』をすべきと考えるMBAコンサルタント。

どちらの生き方が望ましいと考えるでしょうか?

正直なところ、人それぞれの価値観によるため、正解などありません。

しかし、FIREの観点から見れば、どちらが望ましい生き方であるかは明確です。
これより、FIREの観点から解説したいと思います。

メキシコの漁師は労働から抜け出せない

もし、メキシコの漁師の生活がFIREやサイドFIREに見えた方がいれば、それは要注意です。

メキシコの漁師の現実は、『一生労働に支配され続ける社畜』と同じです。

一見、すでに永久的な『素朴かつ幸せな暮らし』を手に入れているように見えるメキシコの漁師ですが、この生活には落とし穴があります。

「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だよ。」
というメキシコの漁師の言葉から読み取れるように、その日暮らしな生活であることが分かります。
その日の生活は、その日の労働(漁)で賄っているのです。

メキシコの漁師は『素朴かつ幸せな暮らし』を実現していますが、貯蓄を持たないため、この生活を維持するためには毎日ずっと労働(漁)を行い続けなければなりません。
これでは、FIREとは真逆の生活です。

MBAコンサルタントは、その日暮らしのリスクが大きいという現実も見ていると考えます。
・不漁の時期が来たらどうする?
・病気になって漁に出れなくなったらどうする?
・その他、リスクマネジメントはできているか?

このMBAコンサルタントの考え方こそ、FIREに必要不可欠です。億万長者になってからFIREすることが最も現実的であることは間違いありません。
『不労所得>生活費』がFIREの達成条件であるため、貯蓄は必須となります。

メキシコの漁師は、
「MBAコンサルタントの壮大な計画など不要で、すでに『素朴かつ幸せな暮らし』が達成出来ている」と言いたげですが、MBAコンサルタントの壮大な計画にはFIRE達成に不可欠な不労所得の獲得も含まれています。『労働から解放される』という選択肢を手にするためには、このような計画が必須なのです。

私は、
・メキシコの漁師の言う漁=『労働』
・MBAコンサルタントの言う漁=『娯楽』

であると考え、これが2人の生活の最も大きな差であると思います。

漁が、
生きていくために必ず魚を獲らなければならない『労働』なのか?
必ず魚を獲る必要のない『娯楽』なのか?
この差は非常に大きいと考えます。

確かに、MBAコンサルタントの言うように一生懸命働いて、家族や友人との時間を犠牲にしてしまえば本末転倒です。

しかし、20ー25年と言う比較的短いスパンでリタイアを提案するMBAコンサルタントのFIREコンサル能力は素晴らしいと思いました。

なお、MBAコンサルタントの言う通りに頑張りすぎる必要はないと考えています。

MBAコンサルタントの助言の一部を生活に組み入れ、自分に必要な資産を作り、資産運用による不労所得を獲得するのが得策であると考えます。

”毎日もうちょっとだけ長い時間漁をし、部下を雇ってもっと売り上げがでたらボートを買い、自前の水産品加工工場は建てずに仲介人に魚を売り続け、3000万円の資産を築いたら部下に事業を任せて引退し、資産運用をしながら『素朴かつ幸せな暮らし』をする”
くらいのレベルで良いでしょう。
いずれにしても、MBAコンサルタント寄りの生活ほど、FIRE達成へ近づくことでしょう。

以上、私の独断と偏見によるFIRE適性診断の解説でした。

実際にメキシコの漁師のような生活をした結果

私は2021年のゴールデンウィークの1週間、メキシコの漁師のような『素朴かつ幸せな暮らし』を行いました。
過去記事でも記載している空き家(電気・ガス・水道無し)を使ったサバイバル生活です。

参考:【電気・ガス・水道無し】田舎の空き家の活用方法(サバイバル生活)

過去記事と重複する部分もありますが、今回行った『素朴かつ幸せな暮らし』について報告します。

『素朴かつ幸せな暮らし』一日の流れ

6:00 起床

今回はあまり早起きせず、朝はゆっくりスタート。
林にクワガタ観察へ出かける。

今年初のクワガタはGWに確認できた

7:00 朝食

近所の方(といってもあまり近くない)に大量の卵(31個)と大量のお米(30kg)を頂いたので、卵とお米を主食としていた。

卵を大量に使ったオムレツ
TKG:卵はクーラーBOXに保管

8:00 娯楽①

空き家生活に必須である湧き水を引き、竹を切ってししおどしを作ったりした。
全て庭に生えている竹を使ったため、材料費は麻紐(200円)のみ。

ししおどしの音はQOLを上げる

10:00 娯楽②

裏庭でサワガニ取り、ザリガニ釣りなど。
GWは生き物が増え始める季節で、とても楽しい。
※アメリカザリガニが増えるのは望ましくない。

サワガニは食したが、ザリガニは食していない

12:00 昼食

安い小麦粉を購入し、うどんも作成した。

手打ちうどん
うどんと味玉

13:00 シエスタ(昼寝)

毎日30分は昼寝していた。

14:00 おやつ

昼に使った残りの炭を活用して焼き芋を作ったり、生野菜を食べた。

炭火の近くに90分置くと立派な焼き芋ができる

16:00 水浴び

まだ日が残って暖かいうちに、庭の湧き水で水浴びをして体を洗う。

冬の水浴びは厳しいが、GWはギリギリセーフ

17:00 ご飯を炊く

米が大量にあったので、炭火でご飯を炊いた。

火加減が難しいが、うまく炊けるようになった

18:00 夕食

友達も呼び、一緒に楽しく食事をした。

捕まえたサワガニなどを揚げた
炭火でお好み焼きも作った

22:00頃 就寝

『素朴かつ幸せな暮らし』の感想

結論から、
まさに『素朴かつ幸せな暮らし』で、最高な1週間でした。

私の場合はある程度の資産を持ち、経済的余裕がある中でサイドFIREのような生活をしており、
メキシコの漁師のようなその日暮らしではないため、労働は一切していませんでした。

この生活は、メキシコの漁師の生活(サイドFIREバージョン)と呼びます。

サワガニを取って食べましたが、これは労働ではなく娯楽です。

もしもこれが娯楽ではなく労働であれば、一転して生活に困る厳しい生活となったでしょう。

今回の生活では経済的余裕があるため買い物も行い、必死に食糧を求めることはしませんでした。
しかし、経済的余裕のないその日暮らしであれば、食糧を手にするために毎日魚釣りをしに行ったり、最悪、アメリカザリガニを食べることとなったでしょう。

やはり、メキシコの漁師の生活(その日暮らしバージョン)は本当の意味で『幸せな暮らし』とは言うことが出来ず、
MBAコンサルタントの語る引退後の生活こそが本当の意味での『幸せな暮らし』であると考えました。

やはり、『労働から解放されている』という心のゆとりは非常に重要です。

今後、メキシコの漁師の生活(その日暮らしバージョン)も実験し、全くお金を使わない本当の自給自足生活もしてみたいと考えています。
アメリカザリガニを食べる日も近いと思うので、報告を楽しみにしていてください。

まとめ:幸せとは、思ったよりもシンプルなものである

以上、「幸せとは何か?」「FIRE適性診断」について書いてきました。

まとめです。

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はじめに:メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話
→ FIRE(経済的自立と早期退職)について考える良い教材である

・FIREの適性診断
 ①幸せとは?2人に共通点する『素朴かつ幸せな暮らし』
 ②メキシコの漁師は労働から抜け出せない

・実際にメキシコの漁師のような生活をした結果
 ①『素朴かつ幸せな暮らし』一日の流れ
 ②『素朴かつ幸せな暮らし』の感想

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根本的な話として、億万長者になった後に実現する『幸せな暮らし』は、誰もが今すぐに実現できるような『素朴な暮らし』だということでした。

大金を手にした後、欲にまみれて見栄を張ったりするよりも『素朴な暮らし』が幸せだということは、多くの人の心の救いになると思います。

このことには私も大いに賛同し、過去記事にも書いています。
見栄を張ることも、生活水準を上げることも、人生において不要と考えています。
参考①:【見栄っ張りに注意!】欲は身を滅ぼすという話
参考②:【ダニエル・カーネマン:年収と幸福度の関係】幸福度が上がらなくなる年収は?実体験を基に算出してみた

そして、私個人としては、MBAコンサルタントの考えがFIRE達成に向けて非常に重要であると考えています。

現状、メキシコの漁師はその日暮らしであり、このままでは一生労働から抜け出すことが出来ないためです。

MBAコンサルタントのような視野を持ち、しっかり基盤を作った上で『素朴かつ幸せな暮らし』を送ることが大切です。

しかし、億万長者を目指して徹底的に頑張る必要はありません。
適度に取り入れ、自分が生きていけるだけの不労所得が得られる資産を形成すればゴールです。

労働から解放され、娯楽を楽しむためにも、「メキシコの漁師の話」を参考にしていただけると幸いです。

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北海道宗谷郡猿払村

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