【薬学生におすすめの資格】甲種危険物取扱者の独学勉強法&メリット4選【一発合格】

④薬とか医療とか

今回は、「甲種危険物取扱者の独学勉強法」と「取得のメリット4」について書いていきます。

私は薬学部3年生の時に甲種危険物取扱者の資格を取りました。

薬学部の学生(1〜2年生は除く)は甲種危険物取扱者の受験資格を持ちますが、
甲種危険物取扱者試験を受験する薬学生はかなり少数派です。

正直なところ、
甲種危険物取扱者を取得することで人生が大きく変わることはありません。

しかし、取得するメリットもたくさんあります。

今回は、甲種危険物取扱者の魅力と独学勉強法を紹介したいと思います。

・甲種危険物取扱者を独学で一発合格したい方
・時間を持て余している薬学生
・大学等で化学に関する授業科目を15単位以上修得している薬学生、理系学生

必見です。

本記事の構成は、下記目次の通りです。

はじめに:危険物取扱者とは

その名の通り、危険物を取り扱うための国家資格で、
「丙種」「乙種(第1〜6類)」「甲種」があります。

以下、一般財団法人 消防試験研究センターのHPより抜粋して引用します。

危険物は第1類〜第6類に分類され、
資格によって取り扱える品目が変わります。

第1類.塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物などの酸化性固体
第2類.硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉などの可燃性固体
第3類.カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウムなどの自然発火性物質および禁水性物質
第4類.ガソリン、灯油、重油、アルコール類などの引火性液体
第5類.有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物などの自己反応性物質
第6類.過塩素酸、過酸化水素、硝酸などの酸化性液体

「丙種」は、
第4類のうち、ガソリン、灯油、軽油、重油などに限定したもの。

「乙種」は、
第1〜6類に分割され、それぞれに試験があります。
※ガソリンスタンドで活躍できる乙種第4類(乙4)が有名です。

「甲種」は、
第1類〜第6類まで全ての危険物を取り扱うことができます。

甲種危険物取扱者は全類の危険物の取り扱いと定期点検、保安の監督ができる資格となります。

こう聞くと、なんだか凄そうな資格です。

ガソリンスタンドで必要なのは乙4

甲種危険物取扱者の受験資格

「丙種」と「乙種(第1〜6類)」には受験資格がありませんが、
「甲種」には受験資格が設けられています。

甲種危険物取扱者の受験資格は以下のとおりです。

・大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
・大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
・乙種危険物取扱者免状の交付を受けた後、危険物取扱いの実務経験を2年以上積んだ者
・次の4種類以上の乙種危険物取扱者免状の交付を受けている者
 第1類または第6類
 第2類または第4類
 第3類
 第5類
・化学に関する事項を専攻し、修士・博士の学位を授与された者

薬学生であれば、
2年次のカリキュラム終了時点で「大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者」の項目をクリアすることができ、受験資格を得ることができます。

合格率と難易度

甲種危険物取扱者の合格率は例年30~40%程度となっています。

数字だけを見れば難易度が高そうに見えますが、
大学等で化学の単位を取得している人にとっては易しい内容です。
暗記する時間さえ確保できれば、独学で一発合格することができます。

薬学生にとって分かりやすく難易度を表現すると、
「定期試験の重めの1科目」と同じくらいのレベルでした。

また、国家試験なので、びっくりするほど良問ぞろいです。
定期試験のような「教授の気まぐれ(急に傾向が変わったり、急に記述になったりするやつ)」は起こらないため、安心して受験できるのも良いです。

受験科目

甲種の受験科目は、下記3科目です。

「危険物に関する法令(15問)」
「物理学及び化学(10問)」
「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(20問)」

合格基準は各科目ごとに60%以上、試験時間は2時間30分となります。

試験時間は十分すぎるほど長く、合格基準も高くありません。

甲種危険物取扱者の独学勉強法

※ここで紹介するのは、大学等で化学の単位を取得している人向けの勉強方法になります。

勉強のポイント

大学等で化学の単位を取得している人にとって、「物理学及び化学(15問)」は簡単です。
高校レベルの物理・化学で太刀打ちできるので、過去問の傾向をチェックし、全体像を把握すればOKです。

問題となるのは「危険物に関する法令(15問)」と「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(20問)」の暗記です。
覚える量はそれなりに多いので、まとまった勉強時間を確保する必要があります。
気合で覚えるのみです。

買った参考書

インターネットでゴリ押しされていた参考書を1冊購入しました。

また、このような問題集も1冊購入しました。

2冊(教科書1冊+過去問1冊)だけを、集中してやればOKです。
記憶定着のため、最低3周はやりましょう。

合格までの流れ

【試験約2ヶ月前】
受験の申し込みをした後、参考書を購入。ざっと全体像を確認。
「物理学及び化学(15問)」の勉強時間はほとんど要らないと思い、調子に乗る。
暗記することが多く、今覚えてもすぐ忘れそうな気がしたので、直前に追い込むことを決める(ただの先延ばし)。

【試験3日前】
先延ばしし続け、気付いたら試験3日前になっていて焦る。受験申し込みをしたことを少し後悔。
念のため、ここから試験日までは勉強に没頭できるスケジュールにしていたので良かった。
10時間勉強。参考書1周完了。

【試験2日前】
12時間勉強。参考書2周目完了。

【試験1日前】
12時間勉強。参考書3周目完了。

【試験当日】
午後から試験だったので6時間勉強。
問題集に集中し、追い込む。

【合格発表】
3科目とも80%以上の得点率で合格。
※結果通知の葉書は捨ててしまった。

無事に一発合格できた

合格までの勉強時間:40時間

(理系学生の場合)40時間あれば余裕を持って合格できます。
ただし、試験直前はスケジュールをあけて勉強に没頭できる環境を作った方が良いです。

暗記が多いので、舐めてかかるのはNGです。

甲種危険物取扱者を取得して良かったこと(メリット)4選

①大学生活の中だるみ解消となった

私は大学3年生の時に受験しましたが、
薬学部の3年生は中だるみになりがちな時期だと思います。

国家試験やCBTに対する漠然とした不安があっても、なかなかリアルな危機感は湧かないような時期です。

ダラダラした生活をしてしまい、
「このままじゃダメだ」と思い、
ダラけている自分に喝を入れる目的で受験しました。

結果、試験3日前からの詰め込みとなってしまいましたが、
しっかり短期集中して合格を勝ち取りました。

結果、学生生活の中だるみ解消にもなり、良い経験となりました。

②薬剤師国家試験の予習になる

甲種危険物取扱者は国家試験です。

前述の通り、
薬剤師国家試験が3年後に待ち構えているにもかかわらず、
国家試験のリアルなイメージがなかなか湧かず、ダラけた生活を送っていました。

普段受け慣れている定期試験と国家試験は大きく違います。
外部の大学に受験をしに行く等、定期試験とは違った緊張感が味わうことができます。

「ここで落ちたら薬剤師国家試験は絶対に落ちる」と緊張感を持ち、
資格取得に集中して取り組めたことは、後の薬剤師国家試験合格にもつながったと考えています。

学生生活6年を懸けた薬剤師国家試験の方が断然緊張しますが、事前にこのような予行練習をしておくのはおすすめです。

③有機化学系の研究室で知識が生きる

甲種危険物取扱者の取得の動機の1つとして、
有機化学系の研究室に入りたかったこともありました。

実験室は危険物に溢れています。

研究室配属の直前に資格を取ったので、
知識がそのまま生きることがありました。

研究生活が充実したものになったのは、この資格の功績でもあります。

④話のネタになる

国家資格なので、就職活動の履歴書にも書くことができます。
就活でプラスに働いたかというと微妙ですが、面接の際に突っ込まれることもありました。

履歴書に書けるようなことは話のネタになります。

「危険物取扱者」という響きがカッコ良く、
そこまで知名度が高く無いので、すごいと思われがちです。

また、理系学生にとっては簡単な試験ですが、
そこそこ難しいと思われがちな資格でもあります。

そういった意味でもコスパが良いので、短期集中で取る価値はあります。

まとめ:甲種危険物取扱者は人生経験としてコスパが良い

以上、「甲種危険物取扱者の独学勉強法」と「取得のメリット」についてでした。

まとめです。

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はじめに:危険物取扱者とは
 甲種危険物取扱者の受験資格
 →薬学生であれば、2年次のカリキュラム終了時点で受験可能
 合格率と難易度
 →合格率30~40%程度。理系学生にとっては易しい
 受験科目:下記3科目
 →「危険物に関する法令(15問)」
  「物理学及び化学(10問)」
  「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(20問)」

甲種危険物取扱者の独学勉強法
 勉強のポイント

 →暗記が多いので、気合で覚えるのみ
 買った参考書

 →参考書1冊+問題集1冊だけでOK
 合格までの流れ

 →ラスト3日間で全力追い込み
 合格までの勉強時間:40時間
(理系学生の場合)

甲種危険物取扱者を取得して良かったこと(メリット)4選
 ①大学生活の中だるみ解消となった
 ②薬剤師国家試験の予習になる
 ③有機化学系の研究室で知識が生きる
 ④話のネタになる

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甲種危険物取扱者試験を受験する薬学生はかなり少数派で、
資格取得により人生が大きく変わるものではありません。

しかし、甲種危険物取扱者は人生経験としてコスパが良いと思います。

様々なメリットに目を向け、
興味がある方はぜひ受験してみてください。

また、私は仲間を作らず一人で受験しました。
正直なところ「受験宣言をして万が一落ちたら恥ずかしい」と思っていたところもあります。

仲間を誘って、一緒に頑張ってみるのも良いと思います。

良い人生経験になるので、おすすめします。

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