今回は、
「サイドFIREの葛藤:趣味を仕事にすると、嫌いになる理由」についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・「好きなことで、生きていく」に憧れている人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
「好きなことで、生きていく」は難しい
「好きなことで、生きていく」は、
YouTubeがYouTuberをフィーチャリングして作った広告のキャッチコピーです。
下記の動画もその1つですが、
各クリエイターがあたかも「好きなことで、生きていく」を実現しているかのように振る舞っています。
※実際はどうでしょうか
何より驚いたのは、
この動画のアップロードが2014年10月2日であり、
これがすでに10年以上前という事実です。
確かにヒカキンの体型の変化からも時の流れを感じるように、
すでに「死語」とも呼べるかもしれません。
「好きなことで、生きていく」という言葉が大々的に流れ出した当初、
賛否がありながらも猛烈に批判されていたことを覚えています。
そこには「いい大人が遊んでいてズルい!」といった妬みや僻みも含まれ、
YouTubeの策略通りに盛り上がっていった展開は見事でした。
そして、
「好きなことで、生きていく」が難しいことを理解し、
モヤモヤしていた人も多かったのではないでしょうか。
私もモヤモヤしていたうちの一人であり、
学生時代に「好きなことで、生きていく」、
つまり「趣味を仕事にする」に失敗した経験があります。
趣味のクワガタ飼育を仕事にしたことがあり、
その詳細は「クワガタの販売で生計を立てた学生時代」という記事にまとめました。
※以下、要点を抜粋して記載します
「与えない教育」で創意工夫した幼少時代
①家にインターネットもパソコンもなく、20万円貯金した小学生時代
②自分でインターネット料金を払い、お小遣い残高20円の中学生時代
クワガタの販売で生計を立てた学生時代
①「むし社」での仕入れ
②完全に趣味となった累代飼育(ブリード)
③「無料で趣味をする方法」を見つける
④コスパを考えて販売開始
⑤ヤフオクで、一夏10万円超の売り上げ
クワガタの販売をやめた理由
①倫理的な問題:心が死んでいく
②シロアリ発生事件
私はこの経験から、
「好きなことで、生きていく」および「趣味を仕事にする」は難しいと痛感し、
「趣味を仕事にすると、嫌いになる」と考えています。
今回はこの経験についても振り返り、
その理由を考えてまとめていきたいと思います。
趣味を仕事にすると、嫌いになる理由
早速ですが、
「趣味を仕事にすると、嫌いになる理由」を3つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
※あくまで私の経験に基づく私見です
自由度がなくなる苦痛
至極当然の話ですが、
趣味(好きなこと)とは、
「自由」であるべきです。
「自由度が高ければ高いほど有意義な趣味である」
と言っても過言ではありません。
自分が求める自由な時間に、
自分が求める自由な対象を決め、
自分が求める自由な熱量で関わることこそが至高なのです。
ところが、
趣味を仕事にすると、
途端にその「自由」が蝕まれていきます。
仕事になった以上、
「利益のため」であり、
やむを得ないのです。
利益のために自分が求める以上の時間的拘束を受け、
利益のために自分が求める以外の対象を請け負い、
利益のために自分が求める以上の熱量で関わることを余儀なくされます。
私の「クワガタの販売」を例に挙げると、
「夏限定」の趣味として楽しんでいた時期は楽しかったものの、
利益のために一年中稼働して冬場も幼虫の世話をするようになった結果、
時間的自由を失いました。
自分の好きなクワガタの種族を自由に選んでいた時期は楽しかったものの、
利益のために「繁殖しやすく売れやすい種族」に絞った結果、
選択の自由を失いました。
自分の求める熱量で興じていた時期は楽しかったものの、
利益のために100匹近くの幼虫・成虫を管理した結果、
精神的自由を失いました。
このような「自由度がなくなる苦痛」というのはなかなか耐えがたいものであり、
徐々に趣味が嫌いになっていくのです。
利益のために頑張らなくてはいけない
そして、
これまでの内容からも分かる通り、
「利益のために頑張らなくてはいけない」という問題が発生します。
仕事になった以上、
「利益のため」であり、
やむを得ないのです。
しかし、
「趣味」と「頑張らなくてはいけない」を両立させることは困難を極めます。
「趣味を頑張る」という短い言葉の中に、
綺麗な矛盾が存在する気がしてなりません。
趣味における「楽しさ」と「頑張る」の関係は反比例であり、
下図のように表せると思います。
趣味において「頑張る」と思った時点で「楽しさ」は急落し、
少しでも頑張ってしまったら「楽しさ」は半減してしまいます。
つまり、
このジレンマを解消するには、
「頑張る」を一切放棄して趣味を全力で楽しむか、
「頑張る」に突き抜けて趣味を失うかの二択です。
「売上(利益)は全てを癒す」は事実かもしれませんが、
それは「楽しい趣味」を失うことを意味します。
最終的に「作業」へと成り下がる
そして、
「利益のために頑張る」を選択した場合、
趣味から仕事へと成り下がるに留まらず、
最終的に「作業」へと成り下がっていきます。
「作業」になり下がった時、
それは「嫌い」を通り越して「無」になります。
かの有名な「3人のレンガ職人」における、
”仕方なくレンガを積む1人目”と同じ状態です。
※「3人のレンガ職人」に関しては、下記記事で詳しく解説しています
私の「クワガタの販売」を例に挙げると、
「心が踊っていた趣味」がじわじわと「ただの作業」に移り変わり、
心が死んでいきました。
最初はあれほどまでに感動していた、
卵、幼虫、蛹、成虫の姿も、
「お金の引換券」のようにしか見えなくなっていたのです。
「道具」「お金の引換券」として、
ぞんざいに扱っていることに気づき、
「クワガタの販売」から手を引くことに決めました。
「楽しい趣味」こそが、
「3人のレンガ職人」における、
”大聖堂を作る3人目”と同じ状態だと考えています。
たとえ計画性がなくとも、
純粋な気持ちで何かを好きになり、
利益度外視で熱中することほど、
モチベーションが高くワクワクすることはありません。
まとめ:売上は全てを癒すが、「好き」は失う
以上、
「サイドFIREの葛藤:趣味を仕事にすると、嫌いになる理由」についてでした。
まとめです。
ーーーーーーーーーー
「好きなことで、生きていく」は難しい
→YouTubeの策略通り、賛否で盛り上がった
趣味を仕事にすると、嫌いになる理由
①自由度がなくなる苦痛
→趣味(好きなこと)とは、「自由」であるべき
②利益のために頑張らなくてはいけない
→「趣味」と「頑張らなくてはいけない」を両立させることは困難を極める
③最終的に「作業」へと成り下がる
→「3人のレンガ職人」における、”仕方なくレンガを積む1人目”と同じ
ーーーーーーーーーー
「趣味」と「仕事」を両立させることは困難を極めるため、
「好きなことで、生きていく」は難しいということです。
私の経験上、
「趣味を仕事にすると、嫌いになる」と考えています。
同じような経験をし、
「好きなことで、生きていく」という言葉にモヤモヤし、
嫌悪感を抱く人も多いと思います。
そして、
何より悩んでいるのが「好きなことで、生きていく」というキャッチコピーに縛られているヒカキン達ではないでしょうか。
おそらく、
もうとっくの昔からYouTubeを楽しめておらず、
「利益」に縛られた「作業」に成り下がっていることでしょう。
売上は全てを癒すが、
「好き」は失うのです。
そんな中、
「好きなことで、生きていく」をどのように実現していくかを考えました。
次回、
『「好きなことで、生きていく」を実現する方法』についてまとめていきます。
↓
その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。
※是非読んでみてください
↓
↓こちらもおすすめ↓
・貧乏ごっこの概要
・お金の後悔シリーズ
・ゆるいポイ活
・サイドFIREの概要
・サイドFIREの達成戦略
・9年で4,000万円作った過程
コメント