今回は、
「サイドFIREの葛藤:FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない」についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・FIRE出来たのは運が良かっただけかもと思っている人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
人生は実力か?運か?
「人生は実力か?運か?」
この問いは非常に難しいと思います。
「どちらかが100%だ」と言い切れる人は、
かなりの少数派でしょう。
「50%:50%」「80%:20%」など、
人によって捉える「バランス」が異なる話だと思います。
あくまで個人的な考えですが、
私は「運」という非科学的なものを信じ切ることが出来ないため、
「実力」の方に重きを置いて生きてきました。
「実力」を蔑ろにすると努力が出来なくなり、
「運」で片付けることへのリスクを感じているためです。
だいたい、
「90%:10%」のつもりでいました。
しかし、
最近は「運」が良すぎることをひしひしと感じています。
約4ヶ月前からサイドFIRE生活を開始しましたが、
サイドFIREではなくフルFIRE出来ることに気が付きました。
その全ては、
「運」ありきです。
これは決して謙虚や謙遜などではなく、
そんな簡単な言葉で片付けるものではありません。
むしろ、
「FIRE出来たのは実力のおかげだ!」と高らかに宣言したいのに、
考えれば考えるほど「運」に行き着く情けない現状です。
松下幸之助が採用面接で言ったとされる、
「”自分は運がいい”と思える前向きな考えができる人がふさわしい」を真に受けての、
成功者の哲学でもありません。
FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれないと、
本気で思っています。
今回は、
そのことについて詳しく書いていきます。
FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない理由
「FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない理由」を10個挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
あくまで個人的な経験に基づく、
個人的な考えです。
※1985年〜1995生まれであれば似たような時代感覚だと思いますが、乖離が大きくなるほど感覚のズレが大きくなると思います
下記10個について順番に解説します。
①この時代に生まれたおかげで生きてこれた
②日本の社会保障制度のおかげで成長できた
③少子高齢化のおかげで競争が緩かった
④ゆとり教育のおかげでストレスが少なかった
⑤デフレ時代(円高)のおかげで節約できた
⑥終身雇用崩壊のおかげで上手く出世できた
⑦成熟した投資環境のおかげでコスパの良い投資ができた
⑧コロナのおかげで投資を始めることができた
⑨インフレ時代(円安)のおかげで資産が増加した
⑩多様性社会のおかげでFIREを選択できた
この時代に生まれたおかげで生きてこれた
まず、
ここまで生きてこれたことが幸運でした。
戦国時代や食糧難の時代に生まれたら、
その時点で全く別の人生になっていたことでしょう。
この時代に生まれたからFIREという選択肢があり、
そもそもこの時代に生まれたから30代まで生きることが出来ました。
まずはこの時代に生まれたことが大きな幸運です。
日本の社会保障制度のおかげで成長できた
そして、
日本という素晴らしい国に生まれたことも幸運でした。
飢餓に苦しむ国や治安の悪い国に生まれたら、
その時点で全く別の人生になっていたことでしょう。
素晴らしい社会保障制度を有する日本に生まれ、
「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を守られてきました。
裕福な家庭ではなく、
まさに中流家庭でしたが、
その恩恵は非常に大きいです。
諸説ある「年収800万以下は社会のお荷物※」という言葉を借りると、
父はおそらく40代までは社会のお荷物でした。
※一定水準の年収に達するまで、納税額よりも享受できるサービスの方が大きいという話
それでも、
「生存権」を尊重され、
医療も福祉も衛生も教育も、
何不自由なく成長することが出来ました。
こんな素晴らしい国に生まれることができ、
とても幸運だったと思います。
少子高齢化のおかげで競争が緩かった
また、
子供が少なくなる時代に生まれたのも幸運でした。
単純にライバルが少なく、
団塊の世代に比べるとどんなに競争が緩かったことでしょう。
大学入試など、
子供が減っても定員が減らない場合、
年々イージーモードになります。
少子高齢化は大きな社会問題ですが、
その中で育った子供達にとっては大きな恩恵もあるということです。
ゆとり教育のおかげでストレスが少なかった
そして、
ゆとり教育の時代に生まれたのも幸運でした。
詰め込み教育で土曜日まで学校に行ってたら、
おそらくストレスが溜まって学力は下がっていたでしょう。
その後「脱ゆとり」に向かったことから、
ネガティブに捉えられるゆとり教育ですが、
この時代の教育を受けることが出来たのも幸運でした。
デフレ時代(円高)のおかげで節約できた
私が学生時代はデフレ時代(円高)真っ只中でした。
このデフレ時代のおかげで、
小学校時代に20万円貯金することができ、
それがのちの質素倹約に大きく生きたのも幸運でした。
※小学校時代の話は下記記事で解説しています
駄菓子屋でうまい棒や鈴カステラが10円だったのは本当にありがたかったし、
100円マックにもかなり助けられました。
世の中がインフレしてもお小遣いが上がることは難しいので、
バイトが出来ない子供たちの節約はかなり厳しくなると思います。
デフレにも良いことはあり、
特にお金のない学生からすればかなりありがたい環境でした。
終身雇用崩壊のおかげで上手く出世できた
終身雇用と年功序列の崩壊は、
社会不適合者である私にとって幸運でした。
「大転職時代」が訪れ、
1つの会社に長居できない社会不適合者が目立たなくなり、
履歴書の「傷」という概念も薄くなります。
そして、
終身雇用と年功序列の崩壊により、
完全な実力社会がやってきました。
私も運よくその波に乗ることができ、
これまでのルールの枠を超えて飛び級の出世を達成しました。
そのおかげで、
効率よく資産形成できたことは言うまでもありません。
「10年は現場に居なければ一人前になれない」など、
まるで”寿司職人”のような古臭いルールが存在していましたが、
その方が異常だったと思います。
※「終身雇用崩壊・年功序列崩壊」については下記記事で詳しく解説しています
成熟した投資環境のおかげでコスパの良い投資ができた
そして、
投資環境が成熟しており、
コスパの良い投資ができたことも幸運でした。
これには先人たちの長きにわたる戦い、
多数の屍が土台となっていることを知っています。
昔は優良インデックスファンドも存在せず、
手数料もバカ高く、
恵まれない投資環境であったと耳にします。
その不遇の歴史を経て、
現在は手数料が激安でコスパの良い投資をすることが可能となっているのです。
もちろん、
日本政府による追い風、
NISAの神改正なども大きく、
日本に生まれた幸運とともに噛み締めています。
コロナのおかげで投資を始めることができた
また、
コロナのおかげで投資を始めることができたのも幸運でした。
私は貯金だけで現金を貯め込み、
投資をしようにもなかなか踏み切れずにいました。
そんな中、
コロナの大流行が起こり、
未曾有の事態で自分を見つめ直し、
投資に踏み切ることが出来ました。
その後のV字回復は言うまでもありません。
「もっと大金を投下すれば良かった」という後悔もありますが、
良いタイミングで仕込むことができて良かったと考えています。
インフレ時代(円安)のおかげで資産が増加した
デフレ時代(円高)が終わり、
インフレ時代(円安)に入りました。
インフレ・円安のおかげで、
ドル建てインデックスファンドの価値が上がり、
資産が増加したのも幸運でした。
現金だけ持っていたら完全にインフレに負けてしまいましたが、
投資していたことでプラスに転じています。
「インフレ時代(円安)の前に仕込むことが出来て幸運だった」
というのが正しいかもしれません。
多様性社会のおかげでFIREを選択できた
最後に、
多様性社会のおかげでFIREを選択できたのが幸運でした。
多様性が尊重される時代に移り変わり、
ニートでも何でも、
許される時代になったのはありがたい話です。
数十年前であれば、
「非国民!」とでも非難されていたことでしょう。
良い時代に生まれ、
良い時代に育ったことを、
つくづく幸運に思っています。
まとめ:現代の日本に生まれたら人生余裕
以上、
「サイドFIREの葛藤:FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない」についてでした。
まとめです。
ーーーーーーーーーー
人生は実力か?運か?
→この問いは非常に難しい
FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない理由
①この時代に生まれたおかげで生きてこれた
→この時代だから30代まで生きることが出来た
②日本の社会保障制度のおかげで成長できた
→「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を守られてきた
③少子高齢化のおかげで競争が緩かった
→単純にライバルが少なく、団塊の世代に比べるとイージーモード
④ゆとり教育のおかげでストレスが少なかった
→詰め込み教育であれば、おそらくストレスより学力は下がっていた
⑤デフレ時代(円高)のおかげで節約できた
→お金のない学生からすればかなりありがたい環境だった
⑥終身雇用崩壊のおかげで上手く出世できた
→完全な実力社会により飛び級の出世が可能
⑦成熟した投資環境のおかげでコスパの良い投資ができた
→現在は手数料が激安でコスパの良い投資をすることが可能
⑧コロナのおかげで投資を始めることができた
→未曾有の事態で自分を見つめ直し、投資に踏み切ることが出来た
⑨インフレ時代(円安)のおかげで資産が増加した
→ドル建てインデックスファンドの価値が上がり、資産が増加した
⑩多様性社会のおかげでFIREを選択できた
→ニートでも何でも、許される時代になったのはありがたい
ーーーーーーーーーー
私は運より実力が大事だと考えており、
「90%:10%」のつもりで生きてきました。
しかし、
人生を振り返ってみると、
「FIRE出来たのは運が良かっただけかもしれない」と気付かされます。
本当は「FIRE出来たのは実力のおかげだ!」と高らかに宣言したいのに、
考えれば考えるほど「運」に行き着く情けない現状です。
「時代のおかげで」
「日本のおかげで」
「少子高齢化のおかげで」
「ゆとり教育のおかげで」
「デフレのおかげで」
「終身雇用崩壊のおかげで」
「投資環境のおかげで」
「コロナのおかげで」
「インフレのおかげで」
「多様性社会のおかげで」
全てが幸運でした。
なお、
この10個のキーワードを見てみると、
全てが「根っからのポジティブ」ではありません。
むしろ、
ネガティブに捉われがちなワードが多い気がします。
さらによく考えると、
同じキーワードを用いて、
「おかげで」ではなく「せいで」という言葉を使う人をよく目にします。
「時代のせいで」
「日本のせいで」
「少子高齢化のせいで」
「ゆとり教育のせいで」
「デフレのせいで」
「終身雇用崩壊のせいで」
「投資環境のせいで」
「コロナのせいで」
「インフレのせいで」
「多様性社会のせいで」
このように何でも他責にし、
「自分の人生が上手くいかないのは運が悪かっただけかもしれない」と願う人も存在するのです。
このような他責思考は到底理解できず、
私は「現代の日本に生まれたら人生余裕だ」と考えています。
もちろんそれは、
これまで述べてきた理由からも明らかです。
次回、
「現代の日本に生まれたら人生余裕な理由」についてまとめていきたいと思います。
↓
その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。
※是非読んでみてください
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