今回は、
「サイドFIREの葛藤:”宵越しの金は持たない”ではなく”宵越しの金は持てない”」についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・倹約家を批判する浪費家の人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
「宵越しの金は持たない」浪費家による、倹約家批判
私のような倹約家は、
この生き様について批判されることがあります。
「宵越しの金は持たない」浪費家により、
「ケチ」と称されることがあるのです。
※たいていは笑い話やネタとして
「倹約」と「ケチ」の線引きは難しく、
そのように捉えられても仕方ないことだと思います。
また、
「価値観の違い」と割り切り、
浪費家とは分かり合えないことを十分理解しています。
しかし、
たとえ笑い話やネタとしてであっても、
批判されることはあまり気分の良いものではありません。
なんだか、
無性にモヤモヤするのです。
そのことについて考えたところ、
「浪費家によるマウント」があるためだと気が付きました。
「宵越しの金は持たない」という言葉の背景には、
決まって「気前が良い」「粋である」という自己肯定、
そして倹約家に対するマウントが含まれています。
今回は、
その「宵越しの金は持たない」の問題点についてまとめていきます。
「宵越しの金は持たない」の問題点
早速ですが、
「宵越しの金は持たない」の問題点を3つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
※あくまで私の経験に基づく私見です
自分の「だらしなさ」を正当化しているだけ
まず、
「宵越しの金は持たない」の起源ですが、
江戸時代にさかのぼります。
「宵越しの金は持たない」は、
江戸っ子の「金銭に執着しない」気性を表した言葉であり、
その日に稼いだお金はその日のうちに使い果たしてしまうという生活スタイルを意味するものです。
その気性は、
「気前が良い」「粋である」というポジティブな要素を含み、
「金離れの良さ」を自慢して言う言葉でもあります。
しかし、
飽食でモノや情報に溢れた現代においてこの言葉を使う浪費家は、
この「気前が良い」「粋である」姿とはかけ離れているように思います。
ただただ私利私欲のために金を使い、
「酒」「タバコ」「風俗」「ギャンブル」「スマホゲームや”推し”への課金」「ジャンクフード」などの「ドーパミン中毒」の沼にハマり、
自分のために金を捨てているだけである傾向が強いです。
もちろん江戸時代にも「酒」「タバコ」「風俗」「ギャンブル」などは存在しましたが、
「現代の1日の情報量は江戸時代の1年分」とも言われており、
私利私欲の「ドーパミン中毒」のリスクは比にならないでしょう。
少なくとも、
私の周りの「宵越しの金は持たない」浪費家は、
「お前はケチだからたくさん金持っているだろ」が口癖で、
常にワリカンであり「気前の良さ」はありません。
※いつも私が大きくワリカン負けする
つまり、
自分の「だらしなさ」を正当化してくれる、
ボジティブで便利な言葉が「宵越しの金は持たない」なのです。
「宵越しの金は持てない」だけ
そして、
現代の「宵越しの金は持たない」浪費家の一番の口癖は、
「金がない」です。
なんだか”能動的な金欠”ではなく、
”受動的な金欠”の匂いがします。
再び「宵越しの金は持たない」の起源に戻ると、
江戸時代では1日働けば「その日の生活費」をゆうに稼ぐことができる貨幣経済が確立していたため、
「宵越しの金は持たない」が成立していたと言われています。
つまり、
常に金銭的な余裕があり、
「金がない」という”受動的な金欠”とは真逆の、
「金を使い切りたい」という”能動的な金欠”であったのです。
一方、
娯楽や誘惑の多すぎる現代において、
「金を使い切りたい」という”能動的な金欠”を実現させるのは非常に難しいと思います。
娯楽や誘惑が多すぎるが故に、
「その日の生活費」のインフレも起こり、
それをゆうに超えるような収入は見込めません。
少なくとも、
「金がない」という口にした時点で完全アウトであり、
浪費家であれば月収1,000万円あっても欲望は尽きないことでしょう。
多くの凡人は、
「宵越しの金は持たない」ではなく「宵越しの金は持てない」だけだと思います。
つまり、
ただの「その日暮らし」であり、
厳しい「自転車操業」でしかありません。
ホリエモンではない凡人が、
「あり金は全て使え」を真に受けるのと同じであり、
非常に危険な思考だと思います。
※『凡人が「あり金は全部使え」を真に受けてはいけない理由』に関しては下記記事で詳しく解説しています
「言葉の真意」が理解できていない
また「宵越しの金は持たない」の起源に戻ると、
江戸時代では5年に1回は大火事に見舞われており、
財産を自宅に置くことで全て焼失してしまうために「貯蓄が意味を成していなかった」と言われています。
つまり、
安全な銀行口座や証券口座が整備されている現代とはバックグラウンドが大きく異なり、
現代で使用すること自体がナンセンスなのです。
先に述べた2点でも同じであり、
飽食でモノや情報に溢れた現代において、
娯楽や誘惑の多すぎる現代において、
使うにふさわしい言葉ではありません。
少なくとも、
「ドーパミン中毒」になり私利私欲で金を浪費するような、
欲にまみれて「その日の生活費」のインフレが起こって「気前の良さ」を欠くような、
そんな浪費家には使う資格がない言葉なのです。
自分の「だらしなさ」を正当化してくれる便利な言葉の綺麗な上澄みだけを汲み取り、
「言葉の真意」が理解できていないことも大きな問題であると考えています。
御都合主義が染みつくと読解力が著しく下がり、
仕事や日常生活でも悪影響を及ぼすことでしょう。
まとめ:「昔の言葉」を使う時は、そのバックグラウンドを理解する
以上、
「サイドFIREの葛藤:”宵越しの金は持たない”ではなく”宵越しの金は持てない”」についてでした。
まとめです。
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「宵越しの金は持たない」浪費家による、倹約家批判
→たとえ笑い話やネタとしてであっても、批判されることはあまり気分の良いものではない
「宵越しの金は持たない」の問題点
①自分の「だらしなさ」を正当化しているだけ
→「気前が良い」「粋である」姿とはかけ離れている
②「宵越しの金は持てない」だけ
→「金がない」が口癖であり、”受動的な金欠”である
③「言葉の真意」が理解できていない
→御都合主義が染みつくと読解力が著しく下がる
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「昔の言葉」を使う時は、
そのバックグラウンドを理解することが重要だと思います。
江戸時代に生まれた「宵越しの金は持たない」という言葉の背景には、
私利私欲のために金を使わない「気前が良い」「粋である」という態度や、
1日働けば「その日の生活費」をゆうに稼ぐことができる貨幣経済が確立していたこと、
大火事で全て焼失してしまうために「貯蓄が意味を成していなかった」などがありました。
バックグラウンドが全く違う現代で使用すること自体がナンセンスである
と言えるでしょう。
そして、
「宵越しの金は持たない」という言葉の背景には、
決まって「気前が良い」「粋である」という自己肯定※、
そして倹約家に対するマウントが含まれています。
※前述の通り、勘違いである可能性が高い
浪費家の方たちは、
これらを理解した上で「宵越しの金は持たない」という言葉を使っていただけると嬉しいです。
よっぽどの資産家や凄腕経営者でない限り、
「宵越しの金は持たない」ではなく「宵越しの金は持てない」である可能性が高いと思います。
「宵越しの金は持たない」という言葉に内在する「上から目線」が自分に相応しいかを考えて謙虚になり、
これからは「宵越しの金は持てない」という自虐ネタを使うことをお勧めします。
少しでも参考にしていただけると幸いです。
その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。
※是非読んでみてください
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