【「これがいい」より「これでいい」】これでいいが習慣化するデメリット【サイドFIREの葛藤】

⑥哲学者ごっこ

今回は、
『サイドFIREの葛藤:「これでいい」が習慣化するデメリット』についてまとめていきます。

私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。

サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。

悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。

・無印良品の『「これがいい」ではなく「これでいい」』が好きな人
・「これでいい」が習慣化してしまっている人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人

必見です。

サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。

〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人

〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。

〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ

本記事の目次は下記の通りです。

無印良品:「これがいい」ではなく「これでいい」

無印良品の目指す「これでいい」という言葉は、
とても素晴らしいと思います。

以下、
無印良品のHPから引用します。

無印良品は地球規模の消費の未来を見とおす視点から商品を生み出してきました。

それは「これがいい」「これでなくてはいけない」というような強い嗜好性を誘う商品づくりではありません。

無印良品が目指しているのは「これがいい」ではなく「これでいい」という理性的な満足感をお客さまに持っていただくこと。

つまり「が」ではなく「で」なのです。

この考え方は、
超倹約家である私にはとても響きました。

物欲の強い浪費家の口から出てきそうな「これがいい」とは対照的な言葉であり、
質素倹約の礎となる思考とも言うことができます。

私は「これでいい」は消費であり、
「これがいい」は浪費であると考えていました。

「で」によって最低限の生活を保証し、
「が」によって必要以上の幸福を求めるイメージです。

そして、
「必要以上の幸福」にはあまり興味が湧きませんでした。

「これでいい」という理性的な満足感積み重ねることにより、
資産を形成できたとも言えます。

無印良品はさらにこう続けます。

しかしながら「で」にもレベルがあります。

無印良品はこの「で」のレベルをできるだけ高い水準に掲げることを目指します。

「が」には微かなエゴイズムや不協和が含まれますが「で」には抑制や譲歩を含んだ理性が働いています。

一方で「で」の中には、あきらめや小さな不満足が含まれるかもしれません。

従って「で」のレベルを上げるということは、このあきらめや小さな不満足を払拭していくことなのです。

そういう「で」の次元を創造し、明晰で自信に満ちた「これでいい」を実現すること。

それが無印良品のヴィジョンです。

「抑制や譲歩を含んだ理性が働く」
「あきらめや小さな不満足」
というネガティブな要素、
「これでいい」のデメリットを払拭するようにヴィジョンを展開しています。

そして、
無印良品はこの「で」のレベルをできるだけ高い水準に掲げることを目指しているが故に、
超倹約家である私にとっては少し敷居が高いのです。

超倹約家にとって無印良品は高級

超倹約家の私にとって、
無印良品の「で」は高級でした。

ブランドイメージを損なわぬように配慮された「で」ではなく、
本当の意味での「で」を追求してきたと自負しています。

それはまさに、
無印良品が敬遠するような低い水準の「で」です。

申し訳ないことに、
「これでいい」という言葉に共感しつつ、
資産形成期に無印良品は全く利用してきませんでした。

超廉価なホンモノのノーブランドを利用し、
低い水準の「で」を積み重ねて資産を形成しました。

正直な話、
無印良品が危惧していた通り、
「で」のレベルの低下により、
デメリットがあったことは否定できません。

まさに、
「抑制や譲歩を含んだ理性が働く」
「あきらめや小さな不満足」
というネガティブな要素です。

目立った副作用やストレスはなかったものの、
思い返すと「これでいいが習慣化するデメリット」は確実に存在しました。

サイドFIREを達成した後も続くその問題について、
詳しく述べていこうと思います。

これでいいが習慣化するデメリット

「これでいいが習慣化するデメリット」を3つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。

「これでいい」のデフレは止まらない

「これでいい」は、
無印良品が追求するように「できるだけ高い水準」に置くことが最重要事項なのかもしれません。

質素倹約に努め、
私のように「手取り月収6万円の貧乏である」と自己洗脳し、
「貧乏ごっこ」を楽しむレベルにまで達すると「これでいい」のデフレは止まらなくなります。
※「貧乏ごっこ」については下記記事でまとめています

生活レベルを最底辺にまで下げ、
幸せの閾値も最低レベルに下がり、
貧乏舌で何でも美味しく感じることが出来るのはかなり幸せなことです。

欲望には上限がなく、
欲に溺れると地獄が待ち受けていることと対照的に、
私はそれが正義だと思っていました。

全てのモノへの感謝も芽生え、
「足るを知る」わびさびの世界観はとても美しいと思います。

その結果、
「これでいい」のデフレは止まらず、
ほぼ「最低価格」で落ち着くのです。

超廉価の「で」で満足し、
良品は高級と思えて手をつけなくなります。

一時期、
私の日用品や生活必需品はほぼ「最低価格」で埋め尽くされていました。

そしてごくたまに、
その代償を払うこととなります。

デフレによる安かろう悪かろう

基本的に、
デフレによる「最低価格」でも問題がないことの方が多かったです。

しかし、
ごくたまに「安かろう悪かろう」は存在します。

私がやらかしたのは、
「歯ブラシ」でした。

私は社畜時代は週5〜6日出張するような生活で、
毎日「ホテルの歯ブラシ」を使っていました。

「毛先の殺傷能力が高く、クオリティの低い歯ブラシ」ばかりでしたが、
「自宅の歯ブラシの消耗が遅いので助かる」とまで思っており、
使い続けてしまいました。

自宅の歯ブラシも「最低価格」のもので奥歯が磨きづらいものであり、
それより高頻度で使うホテルの歯ブラシはそれをも大きく下回るクオリティです。

歯ブラシへの投資は極めてゼロに近づいていくこととなります。

そんな生活を長らく続けた結果、
特に磨きが甘くなりがちな「上の奥歯2本」が虫歯になってしまいました。

人生初の銀歯を作り、
合計約3万円の出費となったため、
「で」のデフレによる副作用と言わざるを得ません。

※下記記事で詳しく記載しています

また、
個人的な良し悪しもあり、
個人的に「で」のレベルを上げなければならない領域もあると思います。

実際に「安かろう悪かろう」を経験し
自分にとって最適な「で」の境界線を探し当てるプロセスにも学びがあることは事実です。

節約を楽しめるポイントでもあるので一概に否定はできませんが、
私のように高い代償を払わないよう気をつけて頂きたいと思います。

こだわりが無くなり「これがいい」が発動できなくなる

「これでいい」が習慣化すると、
「最低価格」に慣れ、
感覚が鈍ってしまいます。

資産形成がひと段落した後も、
スーパーでも「最低価格」を確認し、
Amazonでも楽天でも「最低価格」を確認し、
「これでいい」を積み重ねる日々です。

こだわりが無くなり、
「これがいい」が発動できなくなる現象が起こっています。

それは、
質素倹約の思想である「これでいい」を過大評価し、
物欲の強い浪費家の口から出てきそうな「これがいい」を過小評価し続けた副作用とも言えるでしょう。

質素倹約を継続するために、
自分を奮い立たせるためにかけた自己洗脳は、
なかなか解くことが出来ません。

「これでいい」は消費であり、
「これがいい」は浪費である。

「で」によって最低限の生活を保証し、
「が」によって必要以上の幸福を求めるイメージ。

「必要以上の幸福」に対して、
抑制や譲歩を含んだ理性が働いていることも否めません。

しかし、
長年続けてきた「これでいい」の習慣は根強く、
無意識に押し殺してきた「これがいい」はなかなか発動できずにいます。

まとめ:無印良品のさじ加減に脱帽

以上、
『サイドFIREの葛藤:「これでいい」が習慣化するデメリット』についてでした。

まとめです。

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無印良品:「これがいい」ではなく「これでいい」
 超倹約家にとって無印良品は高級

 →超倹約家は本当の意味での「で」を追求する

これでいいが習慣化するデメリット
 ①「これでいい」のデフレは止まらない

 →超廉価の「で」で満足し、ほぼ「最低価格」で落ち着く
 ②デフレによる安かろう悪かろう
 →自分にとって最適な「で」の境界線を探し当てるプロセスにも学びがある
 ③こだわりが無くなり「これがいい」が発動できなくなる

 →自分を奮い立たせるためにかけた自己洗脳はなかなか解くことが出来ない

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無印良品の「これでいい」を超越した、
本当の意味での「で」を追求した超倹約家の話でした。

長年「で」を追求し、
成功も失敗も経た経験から、
無印良品のさじ加減に脱帽しています。

(私にとって)高級である無印良品はこれまで使用してきませんでしたが、
改めて『「で」のレベルをできるだけ高い水準に掲げることを目指す』コンセプトの素晴らしさを感じました。

そのさじ加減はまさにちょうど良く、
おそらく多くの人にとってストレスなく質素倹約が継続出来るレベルだと思います。

無印良品の「これでいい」の研究ぶりには感動すら覚えました。

ちなみに無印良品のキャッチフレーズは、
「わけあって、安い」だそうです。

もう少し安くしてくれれば、
使いたいと思います。

その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。

※是非読んでみてください

↓こちらもおすすめ↓

・貧乏ごっこの概要

・お金の後悔シリーズ

・ゆるいポイ活

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