今回は、
「生活保護の闇:医療費無料により発生する大きな問題」についてまとめていきます。
生活保護受給者の医療費無料に関しては度々議論になり、
定期的にバッシングを受けています。
生活保護受給者の医療費無料がおかしいと思っている人も多いと思います。
私は2年半ほど、
薬剤師として在宅医療に従事していたことがあり、
その中で数多くの生活保護受給者たちと関わってきました。
その時の経験を思い出し、
「生活保護の闇」「医療費無料により発生する大きな問題」についてまとめていこうと思います。
※あくまで私個人の意見です
・生活保護受給者の医療費無料がおかしいと思っている人
・生活保護受給者のお金の使い方に対してモヤモヤしている人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
生活保護の闇
「生活保護の闇」に関しては、
前回の記事でもまとめました。
※要点を一部抜粋し、記載します。
在宅医療で関わった生活保護受給者たち
①1日1箱タバコを吸うおじさん
→税金で賄われたタバコにより肺癌になり、その医療費も全て税金で賄われる
②毎日お昼にケンタッキーを食べるおばあちゃん
→納税している社畜が1日2食で、その税金で暮らす生活保護受給者が1日3食
③なぜか携帯電話を3台持っていたおじいちゃん
→正常な判断が出来ない状態で無駄な契約をしてしまう
生活保護受給者に節約術を学んで欲しいが、難しい
①お金の管理能力がない
→適切にお金の管理ができれば、生活保護に至ることはほとんどない
②生活保護者受給者は搾取されやすい
→ありとあらゆる場所で搾取され続ける運命
「贅沢しすぎてズルい」という表面的なバッシングではなく、
根本的な問題についてまとめました。
贅沢をする生活保護受給者は非常に多いですが、
その多くがお金の管理能力がなく、
節約術も理解してもらえないような人たちです。
そのため、
「生活保護受給者に節約術を学んで欲しい」という願いが届くことはありません。
私は2年半ほど、
薬剤師として在宅医療に従事していたことがあり、
その中で数多くの生活保護受給者たちと関わってきました。
日本に存在する生活保護受給者の割合は人口の1.6%のようですが、
当薬局の利用者を占める生活保護受給者の割合は、
それを圧倒的に凌駕する割合でした。
生活保護受給者は医療費も介護費も無料のため、
医療・介護のサービス利用者がかなり多いのです。
これだけでも、
「医療費無料」の大きな問題について少し分かってもらえると思います。
本記事では、
「医療費無料により発生する大きな問題」についてまとめていきます。
生活保護受給者の医療費無料により発生する大きな問題
「生活保護受給者の医療費無料により発生する大きな問題」について3つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
世の中で一番良い医療を受けているのは生活保護受給者
早速ぶっ込みますが、
「世の中で一番良い医療を受けているのは生活保護受給者である」と言っても過言ではないと考えています。
日本トップクラスの金持ちであれば、
潤沢な資産で自費診療を受けることができるため、
「世の中で一番」というのは少し過言かもしれません。
しかし、
保険診療の観点から言えば、
生活保護受給者は遠慮なく全てのサービスを受けることができるため、
理不尽な構造となっていることには違いありません。
自己負担が1割でもあれば、
財布と相談して敬遠するような治療やサービスもあります。
2割・3割となればますます敷居が高くなり、
受けたい治療やサービスが受けられなくなることすらあります。
それに対し、
生活保護受給者は全て無料です。
そのため、
ほとんどの生活保護受給者はそれをフル活用します。
軽微な風邪でもすぐに医者にかかることは有名な話です。
生活保護受給者にはジェネリック医薬品を提供することになりましたが、
それに対して文句を言うあり得ない人も居ました。
※無料で全てのサービスを使えるだけでありがたいと思えないようです
もちろんジェネリック医薬品は劣悪なものではないので、
財布と相談することなく全ての治療やサービスを受けている時点で、
「世の中で一番良い医療を受けているのは生活保護受給者である」と言えると考えています。
生活保護受給者が貴重な財源となる医療機関
前述の通り、
生活保護受給者の医療費無料によって、
理不尽な構造が生まれます。
そして、
生活保護受給者の存在により儲かっているクリニックや薬局や看護介護ステーションがあるのが医療・介護の現状です。
医療費の説明をする際、
負担額がある患者に対する説明は断られる可能性を孕んでいます。
在宅医療に関わる薬局においても、
処方薬を調剤して交付する標準的なサービスのみではなく、
その後の服薬管理を含めた追加サービスも存在します。
その料金は1割負担でも決して安いものではないので、
負担額とサービス内容を天秤にかけ、
断られてしまうことも多々ありました。
しかし、
生活保護受給者は負担額とサービス内容を天秤にかける必要がないため、
「貰えるものは貰っておく」と断ることは滅多にありません。
そして、
これが薬局の利益につながるため、
正直「ありがたい存在」でもありました。
これは薬局のみならず、
クリニックや看護介護ステーションでも同じ話です。
全ての医療機関が、
生活保護受給者の医療費無料による恩恵を受けています。
医療費無料を良いことに、
生活保護受給者に高価な新薬を処方する医師も居ました。
当然、
医療従事者間では暗黙の了解であり、
各々がそれぞれ上手くやっているということです。
生活保護受給者が居なければ医療機関は潰れる?
それでは、
現行の生活保護受給者の医療費無料を撤廃し、
生活保護受給者に対する医療の敷居を高くすることを考えてみます。
例えば1割負担とし、
月に使える限度額を超えたら自己負担が発生するようなシステム※で考えます。
※特定医療費(指定難病)助成制度と同じような、
「月の自己負担上限額まで支払い、それ以上は無限に医療サービスを受けられるシステム」では抑止力が働かず意味をなさないため
そうなれば、
負担額とサービス内容を天秤にかけ、
断られてしまう事例が大量発生することとなり・・・
薬局経営者からすれば考えたくもない話です。
前述の通り、
日本に存在する生活保護受給者の割合は人口の1.6%のようですが、
当薬局の利用者を占める生活保護受給者の割合は、
それを圧倒的に凌駕する割合でした。
その利益がごっそり削られることを考えると、
経営がかなり厳しくなります。
倒産を回避するには、
従業員の給与をカットするしかありません。
おそらく同じような医療機関が多いと思います。
お偉いさんたちもその事情を知ってか、
生活保護受給者の医療費無料撤廃に動けないのでは?
とも思えてきます。
しかし、
この制度をどうにかしなければ、
いずれ医療が破綻を迎えてしまいます。
医療の現場から離れて以降、
この大きな問題について無駄に考えては憂う日々です。
まとめ:公費の限界について考える
以上、
「生活保護の闇:医療費無料により発生する大きな問題」についてでした。
まとめです。
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生活保護の闇
→生活保護受給者の割合は人口の1.6%だが、
医療機関を利用する生活保護受給者の割合はそれを圧倒的に凌駕する
生活保護受給者の医療費無料により発生する大きな問題
①世の中で一番良い医療を受けているのは生活保護受給者
→財布と相談することなく全ての治療やサービスを受ける
②生活保護受給者が貴重な財源となる医療機関
→全ての医療機関が生活保護受給者の医療費無料による恩恵を受けている
③生活保護受給者が居なければ医療機関は潰れる?
→生活保護受給者による利益がごっそり削られると経営が厳しくなる
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生活保護の闇にとどまらず、
医療機関の闇でもありました。
国民医療費の増大により、
公費の限界も近づいてきていると思います。
生活保護受給者の「平等の権利」を尊重した結果、
生活保護受給者と平等の医療を受けられないその他大勢の人が発生しているという皮肉な現状です。
弱者の定義すら、
分からなくなってきます。
私が医療従事者であった時は生活保護受給者が利益の源でもあり、
ウィンウィンな関係でもありました。
それにより、
生活保護受給者への批判的な感情が押し殺されていたことは否定できません。
生活保護受給者に投じられる無駄な税金が、
会社の利益に直結することで相殺されました。
医療の現場から離れて以降、
やはり放置してはいけない由々しき問題だという思いが募る一方です。
この生活保護受給者と医療機関をめぐる税金の循環は、
無駄でないと言えるのでしょうか。
そんなことを言い過ぎると、
今後もし医療の現場に戻ることがあった時に損をしてしまうので、
この辺でやめておこうと思います。
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