【双極性障害】躁鬱病を認めて受け入れる方法【自分の強みが病気である苦悩】

⑤科学者ごっこ

今回は、
「双極性障害(躁鬱病)を認めて受け入れる方法」について書いていきます。

私は双極性障害(躁鬱病)ですが、
双極性障害(躁鬱病)は認めづらく、
非常に受け入れがたい病気だと思います。

特に、
「躁状態」が「自分の強み」であると思っている人ほど、
そのことに絶望すると思います。

私は私なりに前向きに考え、
双極性障害(躁鬱病)を受け入れることが出来ました。

同じような悩みで苦悩している人にお伝えしたい内容です。

〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人

〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。

〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ

本記事の構成は、下記目次の通りです。

双極性障害(躁鬱病)の誤診が多い理由

前回の記事で、
「双極性障害の誤診が多い理由」「躁鬱病は受け入れが難しい病気」についてまとめました。

要約すると、
下記の通りです。

双極性障害(躁鬱病)の誤診が多い理由
 ①「瞬間の切り取り」では実態が掴めない

 →診察での切り取りは「酷いうつ状態」のみになりがち
 ②本当にしんどい時は、考える余力がない

 →たとえ誤診であっても完全受動であり、そのまま全てを受け入れてしまう
 ③「自分の強み」が病気であることを受け入れられない

 →「自分の弱み」と等しく病気であることを認めることが出来ない

双極性障害(躁鬱病)は受け入れが難しい病気であるため、
誤診が多いのです。

そして、
この次の段階として、
「双極性障害(躁鬱病)を受け入れる必要はあるか?」
という問題が発生します。

こちらも、
なかなか難しい問題だと思います。

躁鬱病は受け入れが難しい病気ですが、
私は苦悩しながらも受け入れることにしました。

今回は、
その方法について共有いたします。

双極性障害(躁鬱病)を認めて受け入れる方法

早速ですが本題に入ります。

「双極性障害(躁鬱病)を認めて受け入れる方法」について3つ挙げ、
当時の私の心境も交えて詳しく解説していきます。

躁状態を過大評価しない

まず、
「躁状態」が「自分の強み」であると思っている人は、
その「躁状態」への過大評価について一度考えてみてください。

私の場合、
「躁状態」を完全に過大評価していました。

私にとっての「躁状態」とは、
「ストイックに頑張れる時期」であり、
「自分の強み」で「自分の好きなところ」でした。

「躁状態」は「調子の良い時」でしかありませんでした。

確かに、
不眠不休で仕事や趣味に熱中できたり、
大きな成果を残す時はいつも「躁状態」でした。

「正義の味方ごっこ」で詐欺師を潰した時は、
人生初の「躁状態」でした。

そういった成功体験も後押しし、
「躁状態」は完全に美化され、
過大評価されていました。

しかし、
「躁状態」の適切な評価を行うためには、

「躁状態」のネガティブな面からも目を背けないことが重要です。

ポジティブな面だけではなく、
ネガティブな面も多くあることを忘れてはいけません。

私の場合は、
「躁状態」でテンションが上がると、
後先考えずに無謀なことをしたり、

攻撃的になって人を陥れるという問題がありました。

普段は超倹約家であるにも関わらず、
巨額な罰金覚悟で49キロ超過のスピード違反をしたのも「躁状態」の時でした。

また、
仕事において「絶好調な時」は、
自分の出世のために「無能な上司」を追い込んで退職させるという、
かなり攻撃的なことを繰り返しました。

このようなことをした後、
しばらく経ってから必ず自己嫌悪に陥ります。

過激な行動の反動で「うつ状態」に急転したときは、
特にしんどいです。

総額10万円の罰金を払った後、
猛烈な後悔に押し潰されそうになりました。

「無能な上司」の嫁と娘(顔も見たことのない)が夢に出てきて、
自分がしたことの弊害に苛まれる日もありました。
※「会社にとっては良いことをした」と開き直るしかありません

ほとんどの人の「躁状態」は、
多くの問題を孕んでいるはずです。

このようなネガティブな面を見つめ直すことで、
過大評価を避けることができ、
適切に向き合うことが出来ると思います。

うつ状態を過小評価しない

「うつ状態」が「自分の弱み」であると思っている人は、
その「うつ状態」への過小評価について一度考えてみてください。

私の場合、
「うつ状態」を完全に過小評価していました。

私にとっての「うつ状態」とは、
「何も出来ず、何も生み出さない時期」であり、
「自分の弱み」で「自分の大嫌いなところ」でした。

特に、
20歳になるまでの人生はほとんどが「うつ状態」であり、
自分のことが大嫌いでした。

そんな大嫌いな自分の要素を、
「病気」として切り捨ててくれる、
「うつ病」という診断には救われるような思いでした。

それほどまでに、
「うつ状態」は完全に卑下され、
過小評価されていました。

しかし、
「うつ状態」の適切な評価を行うためには、

「うつ状態」のポジティブな面からも目を背けないことが重要です。

ネガティブな面だけではなく、
ポジティブな面も多くあることを忘れてはいけません。

私も、
「うつ状態」を愛すために、
そのポジティブな面を考えました。

そして、
「なぜ進化の過程でうつ病などの精神疾患が淘汰されなかったのか?」
ということに注目することにしました。

「うつ」や「不安」などのネガティブな要素は、
「生物の進化の過程で淘汰されていてもおかしくない」

と考えることが自然だと思います。

しかし、
それらは淘汰されるどころか、
現代では精神疾患はますます蔓延しているように見えます。

進化生物学者であるランドルフ・ネッセ氏は下記のように述べています。

「人間の進化の過程が精神疾患を生み出した」
という考えを取り入れることが、
患者と医師の双方にとって有益だ

進化の過程でうつ病などの精神疾患が淘汰されなかった理由は諸説ありますが、
「うつ」や「不安」という防衛反応は、
「リスク管理に大いに役立つ」ということはイメージしやすいと思います。

「うつ」や「不安」という感情は、
「行動を抑制する(何もしない)」というデメリットを持ちますが、
無謀なチャレンジや負け戦を避けるメリットも持ちます。

私も、
投資において無謀なチャレンジをせず、
ビットコインなどの誘惑に負けず、
堅実なインデックス投資を続けて大きな資産を作れたこと、
若いうちにサイドFIREという選択肢を選べたのは「うつ状態」のおかげだと考えています。

もっとチャレンジすれば良かったという後悔は残りますが、
それはあくまで結果論です。

もしもずっと「躁状態」であったら、
「俺は最強だ」と勘違いした挙句、
アクティブ投資やギャンブルにのめり込んで全財産を失っていた可能性もあります。

「うつ」や「不安」などのネガティブに捉われがちな現象も、
人類の進化には不可欠であったということです。

そういった多角的視点で「うつ状態」を評価することで、
「うつ状態」を少しでも愛することが出来ると思います。

「躁状態」も「うつ状態」もまとめて客観視する

以上述べてきた通り、
躁状態を過大評価せず、
うつ状態を過小評価せず、
ともに適切な評価をすることが大切です。

そして、
それぞれの「ポジティブ」と「ネガティブ」を挙げ、

並べて書き出してみることをお勧めします。

私の場合の例を下記に示します。

「躁状態」と「うつ状態」×「ポジティブ」と「ネガティブ」の書き出し(例)

こうして書き出すことで、
「躁状態」も「うつ状態」もまとめて客観視することができます。

「躁状態」も「うつ状態」も、
どちらも良し悪しがあり、
明確な優劣があるわけではありません。

どちらも自分の要素であり、
どちらも等しく認めることが出来ると思います。

躁状態を過大評価せず、
うつ状態を過小評価せず、
どちらも受け入れることができれば、
躁鬱病との共存が可能になると思っています。

まとめ:「うつ病」→「双極性障害(躁鬱病)」と段階を踏んでも良い

以上、
「双極性障害の誤診が多い理由」「躁鬱病は受け入れが難しい病気」についてでした。

まとめです。

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双極性障害(躁鬱病)の誤診が多い理由
→双極性障害(躁鬱病)は受け入れが難しい病気である

双極性障害(躁鬱病)を認めて受け入れる方法
 ①躁状態を過大評価しない

 →「躁状態」のネガティブな面からも目を背けないことが重要
 ②うつ状態を過小評価しない
 →「うつ状態」のポジティブな面からも目を背けないことが重要
 ③「躁状態」も「うつ状態」もまとめて客観視する
 →どちらも良し悪しがあり、明確な優劣があるわけではない

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私は私なりに前向きに考え、
紹介してきた通りの手順を踏み、
双極性障害(躁鬱病)を受け入れることが出来ました。

また、
私がそうであったように、
個人的には「うつ病」→「双極性障害(躁鬱病)」と段階を踏んでも良いと考えています。

最初は受け入れやすい「うつ病」を受け入れ、
その後にじっくり考えながら「双極性障害(躁鬱病)」と向き合うイメージです。

いきなり「双極性障害(躁鬱病)」を受け入れるのは難しいと思います。

特に、
「躁状態」が「自分の強み」であると思っている人ほど、
そのことに絶望すると思います。

その時は、
今回紹介してきた手順を踏むことをお勧めします。

少しでも参考にしていただいたり、
共感いただけると幸いです。

そして、
「双極性障害(躁鬱病)」を受け入れることができた場合、
その後に待ち受けるのは「治療」と「共存」の問題です。

次回の記事では、
「双極性障害(躁鬱病)との共存」について書いていきます。

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