今回は、
「メキシコの漁師の話とサイドFIRE」について、
有名なコピペ「メキシコの漁師の話」を引用して書いていきたいと思います。
私は9年間で4,000万円の資産を作り、
現在はサイドFIREのような生活をしています。
去年の夏、
丸1週間「メキシコの漁師」のような生活をしたことにより、
この話を思い出し、
幸せについて自分なりに考えていました。
色々と考えた結果、
「メキシコの漁師」はサイドFIREを考える上で良い教材になると考えました。
また、
実際に「メキシコの漁師」のような生活をして得た教訓についても書いていきます。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の構成は下記目次の通りです。
はじめに:メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話
とても魚釣りが好きな漁師がいました。
漁師は好きな時間に起きて、釣りをして、子供や友達と遊んで楽しく過ごしていました。
ある日、あるビジネスマンがその漁師のそばにやってきて言いました。
男:「やあ、すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」
漁師:「そんなに長い時間じゃないよ。」
男:「へぇ、君は魚釣りが得意なようだね。せっかくならもっと働いてみたらどうだい?」
漁師:「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だよ。」
男:「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの?」
漁師:「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね。」
男:「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。
部下を雇ってもっと売り上げがでたらボートも買おう。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめて自前の水産品加工工場を建てて、ビジネスを大きくする。
その頃には村を出てロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。
そうすれば老後もお金ができるよ。」
漁師:「なるほど、そうなるまでにどれくらいかかるのかね?」
男:「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね。」
漁師:「へぇ、それからどうなるの?」
男:「そしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい?すばらしいだろう。」
幸せとは?2人に共通点する『質素で幸せな暮らし』
まず、
この話の最も重要なポイントは、
生き方も考え方も全く違う2人(メキシコの漁師 & MBAコンサルタント)が、
「同じ幸せの形」をイメージしている事です。
一見、
2人の意見は対立しているかのように見えますが、
最終的な幸せの形は共通しているのです。
一生懸命働いて億万長者になった後に実現する『幸せな暮らし』は、
誰もが今すぐに実現できるような『質素な暮らし』だという事です。
〈2人の幸せの共通点:『質素で幸せな暮らし』〉
・日が高くなるまでゆっくり寝る
・日中は釣りをしたり、子どもと遊んだりする
・奥さんとシエスタ(昼寝)して過ごす
・夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごす
この幸せの形を手にするまでの「過程」が異なるだけです。
その日暮らしで『質素で幸せな暮らし』を実現しているメキシコの漁師と、
億万長者となった後に『質素で幸せな暮らし』をすべきと考えるMBAコンサルタント。
どちらの生き方が望ましいと考えるでしょうか?
正直なところ、
人それぞれの価値観によるため、
正解などありません。
しかし、
「サイドFIRE」の観点から見れば、
どちらが望ましい生き方であるかは明確です。
これより、
「サイドFIRE」の観点から解説したいと思います。
メキシコの漁師は「労働から抜け出せない」
もし、
メキシコの漁師の生活が「サイドFIRE」に見えた方がいれば、
それは要注意です。
一見、
「少しの労働(釣り)」で『質素で幸せな暮らし』をしているため、
まるでサイドFIREのようです。
しかし、
メキシコの漁師の現実は、
『一生労働に支配され続ける社畜』と同じです。
一見、
すでに永久的な『質素で幸せな暮らし』を手に入れているかのように見えるメキシコの漁師ですが、
この生活には落とし穴があります。
「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だよ。」
というメキシコの漁師の言葉から読み取れるように、
「その日暮らしな生活」であることが分かります。
その日の生活は、
その日の「労働(漁)」で賄っているのです。
メキシコの漁師は『質素で幸せな暮らし』を実現していますが、
貯蓄を持たないため、
この生活を維持するためには毎日ずっと「労働(漁)」を行い続けなければなりません。
労働から解放されない生活は、
「サイドFIRE」とは真逆の生活です。
釣りが、「労働」なのか「娯楽」なのか
MBAコンサルタントは、
「その日暮らしのリスクが大きい」という現実も見えていると考えます。
・不漁の時期が来たらどうする?
・病気になって漁に出れなくなったらどうする?
・その他、リスクマネジメントはできているか?
文脈にはありませんが、
このMBAコンサルタントの考え方こそ、
「サイドFIRE」に必要不可欠です。
『不労所得+α>生活費』がサイドFIREの達成条件であるため、
不労所得を生む貯蓄は必須となります。
「貯蓄のないサイドFIRE」は、
残念ながら存在しません。
メキシコの漁師は、
「MBAコンサルタントの助言など不要で、すでに『質素で幸せな暮らし』が達成出来ている」とでも言いたげですが、
MBAコンサルタントの助言には「サイドFIRE達成に不可欠な不労所得の獲得」も含まれています。
『労働から解放される』という選択肢を手にするためには、
MBAコンサルタントの助言が必須なのです。
私は、
・メキシコの漁師の言う釣り=『労働』
・MBAコンサルタントの言う釣り=『娯楽』
であると考え、
これが天と地の差であると思います。
釣りが、
・生きていくために魚を必ず取るべき『労働』なのか?
・魚を獲る必要のない『娯楽』なのか?
この差は非常に大きいと考えます。
確かに、
MBAコンサルタントの言うように一生懸命働いて、
家族や友人との時間を犠牲にしてしまえば本末転倒です。
しかし、
20〜25年という「比較的短いスパン」でリタイアを提案するMBAコンサルタントの「FIREコンサル能力」は素晴らしいと思いました。
なお、
MBAコンサルタントの助言通りに頑張る必要はないと考えています。
MBAコンサルタントの助言の一部を生活に組み入れ、
自分に必要なだけの資産を作り、
資産運用による不労所得を獲得するのが得策であると考えます。
”毎日今より少しだけ長い時間釣りをし、
部下を雇ってもっと売り上げがでたらボートを買い、
自前の水産品加工工場は建てずに仲介人に魚を売り続け、
3,000万円の資産を築いたら部下に事業を任せて引退し、
資産運用をしながら『質素で幸せな暮らし』をする”
くらいのレベルで良いでしょう。
いずれにしても、
MBAコンサルタント寄りの生活ほど、
サイドFIRE達成へ近づくことでしょう。
メキシコの漁師のような生活をしてみた感想
私は去年の夏の1週間、
メキシコの漁師のような『質素で幸せな暮らし』を行いました。
別記事でも記載している、
空き家(電気・ガス・水道無し)を使ったサバイバル生活です。
上の記事と重複する部分もありますが、
今回行った『質素で幸せな暮らし』について報告します。
『質素で幸せな暮らし』一日の流れ
4:00 起床
日の出の少し前、明るくなりかけた頃に起床。
サイクリングも兼ねて、林にクワガタ・カブトムシの観察へ出かける。
6:00 朝食
近所の方(といってもあまり近くない)に大量の卵(31個)と大量のお米(30kg)を頂いたので、卵とお米を主食としていた。
8:00 娯楽① 竹細工
空き家生活に必須である湧き水を引き、竹を切ってししおどしを作ったりした。
全て庭に生えている竹を使ったため、材料費は麻紐(200円)のみ。
10:00 娯楽② サワガニ取り・ザリガニ釣り
裏庭でサワガニ取り、ザリガニ釣りなど。とても楽しい。
※アメリカザリガニが増えるのは望ましくない。
12:00 昼食
安い小麦粉を購入し、うどんも作成した。
13:00 シエスタ(昼寝)
毎日30分は昼寝していた。
14:00 おやつ
昼に使った残りの炭を活用して焼き芋を作ったり、生野菜を食べた。
15:00 娯楽③ 魚釣り
まぁまぁ釣れる。楽しい。
17:00 水浴び
まだ日が残っているうちに、庭の湧き水で水浴びをして体を洗う。
18:00 ご飯を炊く
米が大量にあったので、炭火でご飯を炊いた。
19:00 夕食
友達も呼び、一緒に楽しく食事をした。
21:00頃 就寝
ちょうど良い疲労で、自然と眠りにつく。
『質素で幸せな暮らし』の感想
結論から、
まさに『質素で幸せな暮らし』で、
最高な1週間でした。
私の場合はある程度の資産を持ち、
経済的余裕がある中でサイドFIREのような生活をしており、
メキシコの漁師のようなその日暮らしではないため、
労働は一切していませんでした。
この生活は、
「メキシコの漁師の生活(サイドFIREバージョン)」と呼びます。
※「メキシコの漁師の生活(その日暮らしバージョン)」との対比で
サワガニや釣った魚を食べましたが、
これは「労働」ではなく「娯楽」です。
もしもこれが「娯楽」ではなく「労働」であれば、
一転して「その日暮らしの厳しい生活」となったでしょう。
今回の生活では経済的余裕があるためスーパーで買い物も行い、
必死に食糧を求めることはしませんでした。
しかし、
経済的余裕のない「その日暮らし」であれば、
食糧を手にするために「労働」として魚釣りをしたり、
最悪、アメリカザリガニを食べることとなったでしょう。
やはり、
「メキシコの漁師の生活(その日暮らしバージョン)」は、
本当の意味で『幸せな暮らし』とは言うことが出来ないと思います。
MBAコンサルタントの語る「引退後の生活」こそが、
本当の意味での『幸せな暮らし』であると考えました。
『労働から解放されている』という心のゆとりは非常に重要で、
どんな薬よりも効く精神安定剤となります。
今後、
「メキシコの漁師の生活(その日暮らしバージョン)」も実験し、
全くお金を使わない「本当の自給自足生活」もしてみたいと考えています。
アメリカザリガニを食べる日も近いと思うので、
報告を楽しみにしていてください。
まとめ:幸せとは、思ったよりもシンプルなものである
以上、
「メキシコの漁師の話とサイドFIRE」について書いてきました。
まとめです。
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はじめに:メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話
→「サイドFIRE」について考える良い教材である
幸せとは?2人に共通点する『質素で幸せな暮らし』
・メキシコの漁師は労働から抜け出せない
→貯蓄がなく「その日暮らし」である
・釣りが、「労働」なのか「娯楽」なのか
→「労働」or「娯楽」で天地の差がある
実際にメキシコの漁師のような生活をした結果
①『質素で幸せな暮らし』一日の流れ
→4時起床、21時就寝の超健康的な生活
②『質素で幸せな暮らし』の感想
→『労働から解放されている』という心のゆとりは非常に重要
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根本的な話として、
億万長者になった後に実現する『幸せな暮らし』は、
誰もが今すぐに実現できるような『質素な暮らし』と同じということでした。
大金を手にした億万長者が求める幸せの形が、
『質素な暮らし』だということは、
多くの人の心の救いになると思います。
このことには私も大いに賛同し、
過去記事にも書いています。
見栄を張ることも、
生活水準を上げることも、
人生において不要と考えています。
そして、
私個人としては、
MBAコンサルタントの助言がサイドFIRE達成に向けて非常に重要であると考えています。
現状、
メキシコの漁師は「その日暮らし」であり、
このままでは一生労働から抜け出すことが出来ないためです。
MBAコンサルタントのような視野を持ち、
しっかり基盤を作った上で『質素で幸せな暮らし』を送ることが大切です。
しかし、
億万長者を目指して徹底的に頑張る必要はありません。
適度に取り入れ、
自分が生きていけるだけの不労所得が得られる資産を形成すればゴールです。
サイドFIRE達成(『質素で幸せな暮らし』)に向けて、
頑張っていきましょう。
サイドFIREを達成すれば、
「労働」が「娯楽」に変わります。
「労働」から解放され、
「娯楽」を楽しむためにも、
「メキシコの漁師の話」を参考にしていただけると幸いです。
・貧乏ごっこの概要
・お金の後悔シリーズ
・ゆるいポイ活
・サイドFIREの概要
・サイドFIREの達成戦略
・9年で4,000万円作った過程
・サイドFIRE生活の葛藤
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