今回は、
「サイドFIREの葛藤:相対的にお金が減る、お金が増えなくなる苦痛」についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・お金が増えなくなる苦痛、お金が減るプレッシャーに悩んでいる人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の構成は、下記の通りです。
サイドFIRE後のお金事情
まず、
サイドFIRE後のお金事情について、
3つのプロセスに分けて順に解説していきます。
結論としては、
「お金は減らない」が、
「お金が増えなくなる苦痛」を伴い、
「相対的にお金が減る」ということです。
それぞれについて、
詳しく解説していきます。
お金は減らない
まず、
サイドFIREを選択しても、
お金は減りません。
すでに数千万円の資産を自力で築き上げ、
「質素倹約」の習慣が完璧に身についていれば、
お金を減らす方が難しいかもしれません。
かくいう私も、
資産2,000万円で先取りサイドFIRE生活をしましたが、
1年8ヶ月もの間、
お金が減りませんでした。
「株価が絶好調だった」という特殊な背景もありますが、
心細い資産額であってもお金はなかなか減りません。
むしろ、
セルフベーシックインカムを持ち、
お金が増える人の方が多いと思います。
例えば3,000万円の資産をインデックス投資に回していれば、
超現実的な年利4%で計算しても年120万円、
月10万円のベーシックインカムが存在することとなります。
インデックス投資であれば「含み益」のため、
「潜在的なベーシックインカム」と呼ぶのがふさわしいです。
少しだけ働けば、
その分だけお金は確実に余ることでしょう。
サイドFIRE達成後も、
お金を減らすことよりも、
増やすことの方が簡単であることは明らかだと思います。
お金が増えなくなる苦痛
前述の通り、
サイドFIRE後もお金が減らず、
むしろお金は増えます。
しかし、
その速度は「サイドFIRE達成前」と比較し、
「雲泥の差」と言えます。
たとえ「月10万円」の潜在的なベーシックインカムが存在したとしても、
これまでに存在していた「月40万円※」の労働収入のインパクトが大きすぎるのです。
※年収800万円の場合の手取り
やはり、
労働収入というものは偉大です。
舐めてはいけません。
この大きな損失により、
お金が増えているにも関わらず、
「お金が増えなくなる苦痛」を味わうこととなります。
なぜ「お金が増えなくなる苦痛」を味わうのかというと、
「労働収入を得ている別の世界線」が存在するからです。
「労働収入を得ている別の世界線」に想いを馳せ、
その世界線と比較することにより、
「相対的にお金が減る」現象が起こります。
相対的にお金が減る
私の場合、
資産0→2,000万円は5年間かけて達成し、
資産2,000万円→4,000万円はその半分の期間(2年半)で達成しました。
「労働収入を得ている別の世界線」では、
おそらく40歳になる前に資産1億円に到達すると思います。
そのことを考えてしまうと、
どうしても「相対的にお金が減る」という現象から逃げることが出来なくなります。
私がこのまま40歳までサイドFIRE生活をし、
資産4,000万円から6,000万円になったとしても、
「40歳になる前に資産1億円に到達した世界線」が邪魔をするのです。
しかし、
サイドFIRE生活で新しい挑戦をし、
ビジネスで成功すればその世界線を凌駕する可能性もあります。
※逆も然り、負債を抱える可能性もあります
「相対的にお金が減る」という現象は「無意味なたられば」であり、
この醜い比較のループからは早急に抜け出さなければなりません。
「相対的にお金が減る」葛藤と向き合う方法
それでは、
「相対的にお金が減る」葛藤と向き合うにはどうしたら良いか?
私なりに3つ考えたので、
それぞれについて詳しく解説していきます。
「お金が減らない世界線」に強烈なスポットライトを当てる
「相対的にお金が減る」という現象は、
「労働収入を得ている別の世界線」に想いを馳せ、
その世界線と比較することにより起こりました。
その「無意味なたられば」「無駄な比較」から解放されるには、
今ここに存在する「お金が減らない世界線」に強烈なスポットライトを当てるほかありません。
今の「お金が減らない世界線」をもう少し褒め称え、
最大限の愛情を与えるイメージです。
「お金が減らない世界線」を作るため、
これまで人の何倍も努力して稼ぎ、
数多くの誘惑から身を守ってきた過程があると思います。
もう少しだけ、
その実績を過大評価しても良いでしょう。
その過程があるからこそ、
数千万円の資産とセルフベーシックインカムがあり、
今ここに「お金が減らない世界線」が存在するのです。
「お金が減らない世界線」は、
普通の人には到達できない世界線です。
「平均値」や「中央値」をフルシカトして、
ぶっ飛んだ成果を残して辿り着いたはずです。
今ここにある世界線をもう少し愛するためにも、
強烈なスポットライトを当てる必要があります。
「サイドFIREには旬があること」を自覚する
「お金が減らない世界線」に強烈なスポットライトを当てても、
「無意味なたられば」「無駄な比較」を撲滅することは難しいです。
そんな時に思い出して欲しいのが、
「FIREやサイドFIREには旬がある」という事実です。
※過去の記事でまとめています
結局のところ、
FIRE達成の目標で定めた「最低金額」をクリアしたらすぐ実行するのが望ましいです。
「少し早いくらい」がちょうど良く、
熱があるうち・ワクワクするうちに、
自由を手にするのが一番望ましいです。
食べ物の旬のように、
FIREにも「一番脂が乗っていて美味しい時期」があります。
その時期を逃すと途端に(痩せ細ったりして)美味しくなくなるということを肝に銘じ、
割り切って「自由な世界」へ飛び込みましょう。
自由を手にするのは、
間違いなく「若いうちが旬」です。
「自由な時間を買っている」と開き直る
それでも、
「無意味なたられば」「無駄な比較」がしぶとく現れることがあります。
そんな時は、
「自由な時間を買っている」と開き直ることで撃退しましょう。
「労働収入を得ている別の世界線」では、
おそらく40歳になる前に資産1億円に到達しますが、
それは6年間で6,000万円を手にすることを意味します。
つまり、
身を粉にして働いた結果、
「1年あたり1,000万円」の価値があるということになります。
30代後半の貴重な時間は、
果たして「1年あたり1,000万円」が適正と言えるでしょうか?
心身ともに一番元気であり、
何をするにも不自由なく、
人生で一番「自由な時間」が映える時期とも言えます。
30代後半の1年間は、
1,000万円かけてでも買う価値は十分にあると思います。
むしろ安すぎるくらいであり、
大富豪であれば何億円出してでも欲しがることでしょう。
「”若いうちの”自由な時間」には、
それだけの価値があるということです。
「自由な時間を買っている」と開き直りましょう。
まとめ:「若いうちの自由な時間」には値段がつけられない
以上、
「サイドFIREの葛藤:相対的にお金が減る、お金が増えなくなる苦痛」についてでした。
まとめです。
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サイドFIRE後のお金事情
①お金は減らない
→お金を減らすことよりも、増やすことの方が簡単
②お金が増えなくなる苦痛
→お金が増える速度は「サイドFIRE達成前」と比較し「雲泥の差」
③相対的にお金が減る
→「労働収入を得ている別の世界線」に想いを馳せると、相対的にお金が減る
「相対的にお金が減る」葛藤と向き合う方法
①「お金が減らない世界線」に強烈なスポットライトを当てる
→数千万円の資産とセルフベーシックインカムを作った過程を褒める
②「サイドFIREには旬があること」を自覚する
→FIRE達成の目標で定めた「最低金額」をクリアしたらすぐ実行するのが望ましい
③「自由な時間を買っている」と開き直る
→30代後半の1年間は、1,000万円かけてでも買う価値は十分にある
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サイドFIRE後のお金事情は、
「お金は減らない」が、
「お金が増えなくなる苦痛」を伴い、
「相対的にお金が減る」ということでした。
「相対的にお金が減る」という現象は、
「労働収入を得ている別の世界線」に想いを馳せ、
その世界線と比較することにより起こります。
この葛藤と向き合うには、
本記事で紹介してきたような工夫が必要です。
「お金が減らない世界線」に強烈なスポットライトを当て、
「サイドFIREには旬があること」を自覚し、
「自由な時間を買っている」と開き直ることをお勧めします。
個人的には、
「若いうちの自由な時間」には値段がつけられないと考えています。
それほどまでに、
貴重でかけがえのない時間です。
「若いうちの自由な時間」を大切にしていきましょう。
少しでも参考にしていただけますと幸いです。
また、
この「相対的にお金が減る」という心理の根底には、
「現状維持は衰退」という、
「現状維持を避けたい心理」も存在していると思います。
正直な話、
サイドFIRE後の「相対的にお金が減る」という現象は、
「現状維持は衰退」という思考も根底にあると考えています。
「現状維持は衰退」を必要以上に忌避する必要はありませんが、
「現状維持は衰退ではない」と開き直るのは危険です。
次回の記事では、
そのことについて深掘りしていきたいと考えています。
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