今回は、
「サイドFIREの葛藤:セルフベーシックインカムのデメリット・問題点」についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・セルフベーシックインカムのデメリットを知りたい人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
セルフベーシックインカムのメリット
前回の記事で、
「セルフベーシックインカムのメリット」についてまとめました。
※以下、要点を抜粋して記載します
社会的ベーシックインカムと、セルフベーシックインカム
・社会的なベーシックインカム(社会的BI)
→政府や自治体が全国民(全市民)に無条件で一定額を給付する仕組み
・セルフベーシックインカム(セルフBI)
→個人で「自分のために作るベーシックインカム」
セルフベーシックインカムのメリット
①最高の精神安定剤となる
→「お金に対する不安」を解消する心理的な恩恵が大きい
②健康と生活の向上
→ストレスフリーな生活がメンタルヘルスを改善する
③挑戦の自由
→経済的安定が挑戦への心理的ハードルを下げる
④労働の満足度が向上
→全ての労働が「娯楽」に近い形になる
⑤社会貢献の余地
→社会全体の調和や進歩に貢献する新しいライフスタイルを生み出す
BIは安心感や挑戦の自由、
そしてより豊かな人生を実現するための強力なツールと言えるでしょう。
BIには大きな可能性があり、
それは社会的BIの実験結果からも読み取ることが出来ます。
しかし、
BIにはメリットばかりではありません。
全てがバラ色というのは、
いつでもどこでも難しいものです。
BIには課題や問題点、
デメリットも存在します。
実際のところ、
デメリットの方が重要かもしれません。
本記事では、
「セルフベーシックインカムのデメリット・問題点」についてまとめていきます。
セルフベーシックインカムのデメリット・問題点
「セルフベーシックインカムのデメリット・問題点」を6つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
下記6点です。
①チャレンジ精神が削がれる
②堕落していく
③社会的な孤立
④スキルの停滞
⑤制度の脆弱性
⑥アイデンティティの喪失
チャレンジ精神が削がれる
経済的なプレッシャーがない環境では、
困難な課題に挑む意欲が低下する可能性があります。
生活が保障されているため、
リスクを取る必要性が薄れ、
結果として成長の機会を逃すことが懸念されます。
私自身も、
「チャレンジしなくても生きていける環境」で一歩踏み出すことが難しいこと、
「チャレンジしたい」よりも「失いたくない」が上回る現状バイアスを感じています。
※下記記事で詳しく解説しています
安全な状況に甘んじて、
キャリアアップや学び直しの意欲が減退する可能性があります。
特に現代社会にはドーパミン中毒に陥らせるTikTokなどが存在し、
「自由な時間」が与えられるべき人間は限られるのです。
安定した生活基盤が挑戦や成長の原動力を失わせるリスクは大きく、
「失敗しても大丈夫」が「失敗しても挑戦しない」に変わる可能性もあるでしょう。
堕落していく
そして、
セルフBIにより十分な収入が保証されることで、
怠惰や無気力を誘発する可能性があります。
人は目標やプレッシャーがなければ、
行動に向かうモチベーションを失いやすいためです。
なお、
フィンランドでの実験では、
BIを受給した失業者が非受給者と比較して労働日数が(2年間で)平均6日増加したとの結果が報告されています。
これはBIが必ずしも堕落を招くわけではないことを示唆しているように見えますが、
フィンランドの実験は「1世代」だけであり、
しかも2年間だけのデータです。
この実験を2世代以上続け、
「労働しない」が当たり前になるとどうでしょうか。
「労働しない」両親の背中を見て育った子供、
そしてその子供から生まれる子孫のことを想像すると、
無気力人間を養成する未来しか見えません。
そして、
そんな堕落した世の中で自然災害や緊急事態が発生したとき、
戦い方を知らない国民はどういう挙動を取るでしょうか。
それは「人間」と呼ぶことができるでしょうか。
社会的な孤立
セルフBIによる経済的自立は、
他者との交流機会を減少させ、
社会的孤立を招くリスクがあります。
労働はしばしば人間関係の形成や、
社会的役割の認識に重要な役割を果たします。
私自身も、
すでに孤独を感じ、
「普通の人生」から外れた責任を痛感する日々です。
※下記記事で詳しく解説しています。
自宅で完結する生活に慣れることで、
コミュニティや友人との関係性が希薄になり、
孤独感や社会的孤立感を抱えるケースが見られる可能性があります。
セルフBIは個人主義を助長し、
社会的繋がりを希薄にする効果を持つのです。
働くことで得られる自己肯定感や社会的貢献意識が薄れる可能性もあり、
あらゆる「孤独」との付き合い方が重要となります。
スキルの停滞
仕事や日々の課題から離れる時間が増えると、
知識やスキルが衰えるリスクがあります。
これは、
特に専門的な職業や”変化の早い”業界で顕著に現れる問題です。
ITエンジニアや医療関係者など、
継続的な学習が求められる分野では、
スキルアップの機会を逃すことは致命傷に繋がりかねません。
VUCA時代に入り、
ますます変化は加速し、
”変化の早い”範囲は拡大していくでしょう。
もちろん、
ライバルは人間だけではなく、
AIも含まれます。
むしろ、
AIの方が圧倒的に脅威でしょうか。
制度の脆弱性
セルフBIは、
経済的に自己完結する仕組みを前提としていますが、
株価などの”コントロールできない指標”に依存するが故、
蓄えが枯渇したり収入源が減少するリスクがあります。
このような状況が生じると、
生活の基盤そのものが揺らぎ、
制度の持続可能性は100%と言い切ることは出来ません。
計画が破綻するリスクがあることは想定済みだと思いますが、
ハイパーインフレや世界恐慌、
第三次世界大戦や巨大隕石による大惨事など、
実際にリアルなイメージができる人はいないと思います。
「そうなったら世界が終わって死ぬだけだ」
と言われたらそれまでですが、
実際のところどこか他人事だと思います。
※私もそうです
経済的BIにおいては、
財源の問題や経済的負担が増大し、
制度そのものが持続できなくなる懸念がありイメージしやすいです。
セルフBIにおいても、
”万が一”のリスクがあることを忘れてはいけません。
アイデンティティの喪失
労働は多くの人にとって、
自己のアイデンティティや社会的な役割を形成する重要な要素です。
労働を手放すことで、
自分が何者であるかを見失う可能性があります。
特に「何のために生きているのか」という哲学的な問いに直面する人もいます。
※私も割とそうです
特にモーレツに長期間働いていた人ほどリスクが高く、
「定年退職後の方が幸福度が低くなった」という事例も耳にしたことがあります。
※熟年離婚の問題もあり
これからの時代こそ哲学を深めることは重要ですが、
やりすぎると精神衛生上の良くなく、
メンタルを病むリスクも高いです。
まとめ:セルフBIのデメリット克服が、セルフBIの真価を引き出す
以上、
「サイドFIREの葛藤:セルフベーシックインカムのデメリット・問題点」についてでした。
まとめです。
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セルフベーシックインカムのメリット
→より豊かな人生を実現するための強力なツール
セルフベーシックインカムのデメリット・問題点
①チャレンジ精神が削がれる
→キャリアアップや学び直しの意欲が減退する可能性
②堕落していく
→2世代以上続け「労働しない」が当たり前になると恐ろしい
③社会的な孤立
→社会的繋がりを希薄にする効果を持つ
④スキルの停滞
→特に専門的な職業や”変化の早い”業界で顕著に現れる問題
⑤制度の脆弱性
→制度の持続可能性は100%と言い切ることは出来ない
⑥アイデンティティの喪失
→自分が何者であるかを見失う可能性がある
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セルフBIのメリット5個に対し、
デメリットは6個挙がりました。
もちろん単なるネガティブキャンペーンで終わらせず、
「このデメリットにどう対処するか」を考えることが重要です。
これらのデメリットを認識し、
克服する方法を模索することが、
BIの真価を引き出す鍵となります。
次回の記事では、
「デメリットを乗り越えるためにはどうするべきか」を考え、
これらの課題を克服するための視点を深掘りしていきます。
↓
その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。
※是非読んでみてください
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