解説2:後出しマルチの違法性 からの続き
この記事では、
『詐欺師に騙されないためにつけておく知識・考え方』について解説します。
私が潰した詐欺師に基づいて、
詐欺に騙されないための知識・考え方をお伝えしますが、
その他の悪徳業者・詐欺にも有効だと考えています。
「詐欺師を潰した話(全8話)」を読んでからの方が分かりやすいので、
先にそちらを一読いただければ幸いです。
本記事の構成は下記目次の通りです。
はじめに:「知識」と「自分の頭で考える力」が重要
詐欺師に騙されないために必要なのは、
下記2つだと考えています。
(1)知識
(2)自分の頭で考える力
(1)知識
当たり前ですが、
まず第一に、『知識』をつけること、
読書・勉強することが重要です。
やはり、
『無知』は非常に危険です。
「知らなかった」では済まされません。
騙されたくなければ、
負けたくなければ、
勉強するしかありません。
(2)自分の頭で考える力
また、
知識があったとしても、
『自分の頭で考える力』が足りなければ、
うまい話に流されるまま、
騙されてしまいます。
どんな良書でも、
どんな優良な情報でも、
捉え方次第で毒にも薬にもなります。
自分の頭で考える力がなければ、
知らぬ間に毒を服用する機会が増えてしまいます。
自分では薬を服用しているつもりなので、
これが非常に厄介です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
詐欺の被害者には、
明らかに勉強・知識が足りない人も居ました。
また、
知識はあっても自分の頭で考える力が足りず、
他人から与えられた情報を鵜呑みにしてしまう人が多い傾向にありました。
そのため、
『投資必勝法DVD』を信じてしまうのでした。
私は、
詐欺師に騙されない知識・考え方を養うために、
『自分で読書すること』が非常に重要だと考えています。
『自分で読書すること』により、
(1)知識
(2)自分の頭で考える力
の両方を養うことができます。
本記事では、
オススメの読書方法と、
オススメ書籍をあわせて紹介します。
オススメの読書方法『自分で読書すること』
『自分で読書すること』とは何か?
当たり前のことですが、
文字通り、
自分から知識を求め、
能動的に読書をすることです。
私は昔から自分の知識欲に忠実に、
好きな本を読み、
好きな物を調べていました。
クワガタの飼育にハマっていた時期は、
専門書・専門雑誌を読み漁り、
中学校の自由研究で100ページ超の大作を書き、
一生食っていけるスキル(繁殖したクワガタの販売)が身についたことに気づきました。
大きな知識欲がある時は、
「知りたい」という欲求を解決しながら大きく成長できます。
そのため、
自ら知識を求める能動的な読書が最も望ましい知識習得と言えます。
しかし、
私は社会人になり、
その初心を完全に忘れてしまいました。
学習する時間が十分に取れなかった社畜時代、
それを疎かにしていた時期がありました。
その時、
改めて『自分で読書すること』の大切さを痛感しました。
まずはその時の話をしたいと思います。
△:『Flier』などの要約サービス
私は社会人3年目で管理職に昇進し、
残業という概念がなくなりました。
高速出世は入社時から目標にしており、
当時は仕事が楽しかったので、
自ら望んで猛烈に働いていました。
企業は『管理監督者』には残業代を払う義務がないため、
悪く言えば『働き放題の駒』という状況でした。
膨大な仕事量をこなし、
常に時間の足りない私は、
仕事もプライベートも効率ばかりを追い求める効率人間でした。
いつしか『自分で読書すること』を辞め、
『Flier』という本要約サイトにも課金し、
Youtube上に上がっている本要約動画ばかり見ていました。
それで、
読書をした気になっていました。
しかし、
私にとってこれは完全に失敗でした。
要約サイトで読んでいたものも、
心から「読みたい」「知りたい」ものではなく、
頭の中に効率よく新しい情報を入れているだけでした。
今思えば、
労働に殺され、
完全に思考停止していました。
会社に洗脳されていたようなものです。
そして、
社畜から解放され、
時間を手にした私は、
改めて『自分で読書すること』を再開しました。
そして『自分で読書すること』の重要性を改めて知るのでした。
以前Flierで要約を読み、
読んだつもりになっていた『嫌われる勇気』を自分で読んだ時のことです。
この時に『自分で読書すること』で得た知見と、
他人が要約した文章は全くの別物でした。
※『嫌われる勇気』についても書籍紹介で後述します。
同じ本でも、
人によって重要な情報は違うのです。
また、
同じ人でも、
読む時期によって重要と思える情報・心に響く言葉はまるで違うでしょう。
他人が「重要だ」と思って要約した内容を渡されても、
自分にとっては重要でない可能性があります。
内容量の多い本ほど、
その乖離が大きくなるでしょう。
所詮、
要約(要点を短くまとめたもの)でしかないのです。
読書において最も重要なのは、
自分にとって必要な情報を抽出し、
要約するプロセスです。
そのプロセスで、
『自分の頭で考える力』が養えるのです。
要約サービス・要約サイトにおいて、
読書による大きな恩恵を受けているのは、
要約してアウトプットしている『中の人たち』です。
課金ユーザーではありません。
私はそのことに改めて気づき、
原点に戻りました。
要約サービスを活用することは悪いことではないと思いますが、
要約サービスの内容を鵜呑みにし、
『読書をした気になってしまう』のはよくありません。
自分でも読書をしつつ、
読了後にすり合わせる形で活用するのが望ましいと考えています。
◎:Kindle Paperwhite(読書専用端末/電子書籍)
繰り返しますが、
『自分で読書すること』を怠らず、
自分にとって必要な情報を抽出して要約し、
アウトプット(家族や友達に話す、ブログに書く など)することが大切です。
私はKindle Paperwhiteを使い、
寝る前の1時間は読書をしています。
目にも優しく、
紙の本よりも安価で経済的なのが良いです。
※私が持っているのは『8GB・広告つき・Wi-Fiのみのタイプ』です。
『広告つき』は『広告なし』より2,000円安く、
広告の存在も全く気にならないレベルなのでおすすめです。
また、
『読書専用端末』というものは本当に素晴らしいです。
恥ずかしながら、
数年前、
効率人間だった頃の私は『アンチ読書専門端末』でした。
「『読書専門端末』なんて1機能しか持たない製品は、金の無駄でしかない!搾取されてはいけない!」
「普段使いのスマホ・タブレットで読書アプリを使い、1台で全てをこなす事こそが最も効率的だ!」
と本気で思い、
周りにも自論を展開していました。
しかし、
スマホ・タブレットでの読書は集中力が途切れます。
様々な誘惑が溢れるマルチタスクの温床です。
LINEなどの通知をオフにしても、
ふとした時に一瞬でもホーム画面が見えてしまえば、
それにて完全終了となります。
気付けば数時間、
SNSやYoutube、
ネットサーフィンをしてしまうでしょう。
『読書専門端末』は、
『1機能しか持たない』その専門性の高さが魅力で、
誘惑を断ち切り、
読書に専念することができます。
効率人間が毛嫌いしていた『読書専門端末』を取り入れることこそが、
効率人間に近づく最適な選択肢でした。
マルチタスクからシングルタスクになるためにも、
重要な手段の1つです。
また、
私は『ゆるミニマリスト』なので、
収集癖は全くありません。
むしろモノは捨てたいので、
紙の本よりも電子書籍派です。
※国家試験の勉強など、本格的な勉強の際は紙の本の方が良いです。
収集癖がない方は、
kindle一択だと思います。
これから私のオススメの書籍を紹介しますが、
『自分で読書すること』を徹底してほしいので、
それぞれの本は短い説明だけで済ませたいと思います。
もし「読みたい」「知りたい」と思う本があれば、
それは成長のチャンスです。
自分の知識欲に忠実になり、
積極的に勉強し、知識を付けて成長して下さい。
読みたいものがなければ、
無理に読書する必要はありません。
読みたくないものを嫌々読んでも、
身につくわけがありません。
私は、
勉強は『好きなもののつまみ食い』で良いと考えています。
読書も、
1冊の最初から最後まで、
全てを読み切る必要はありません。
自分が「読みたい」「知りたい」と思う部分だけつまみ食いをし、
一部でも確実に自分のモノにすることが重要だと思います。
本記事の書籍紹介では有名な本をピックアップしましたが、
全て悪徳業者対策につながる本です。
また、
解釈次第では毒になり得る本も多くあります。
毒としてではなく、
薬として正しく服用して下さい。
オススメ書籍:お金、資産運用
自分のお金を守ることが大切
「投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント」
「投資必勝法」などの文句に惑わされないために必要な知識をつけるのに最適な本です。
短期的トレード・投機(ギャンブル)は「敗者のゲーム」であり、
「勝者のゲーム」とは、
地味で退屈なものであるという真実を学ぶことが出来ます。
投資の基礎については別記事にまとめています。
興味がある方は読んでみて下さい。
「図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」
初心者向けですが、
銀行窓口を「手数料ハンター」とぶった斬るのが痛快です。
面倒臭くても自分の頭で考え、
他人任せの資産運用をしないことが重要であることが理解できます。
投資必勝法DVDなどの『楽に稼げる高額商品』も、
他人に資産を委ねているのと一緒です。
資産運用において、
他力本願はやめましょう。
「本当の自由を手に入れる お金の大学」
初心者向けでとても優しい本。
詐欺やぼったくりの被害者にならないよう、
全ての高校生・大学生に読んでもらいたい本。
「貯める力」「増やす力」「稼ぐ力」「守る力」「使う力」の5つの力をつけることが大事で、
まずは「貯める力」から始めましょう。
「お金の真理」
著者にはイメージが良くないと思う方も多いと思いますが、
食わず嫌いしないで読んでみてほしい本です。
失敗を経て語られる言葉には説得力があり、
変化の激しい時代の生き方について学ぶことができます。
「金持ち父さん、貧乏父さん」
誤った解釈に注意!
自分の頭でしっかり考えて読んでほしい本です。
マルチ商法従事者に愛されがちですが、
決してギャンブルやマルチ商法を推奨しているわけではありません。
『自分の頭で考える力』が試されます。
「FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド」
終身雇用も崩壊しつつある、新しい時代の生き方を紹介しています。
早期リタイアには質素倹約が必要条件となるため、
この考え方を持ち、
自分の信念を持って資産形成を行うことで、
詐欺・悪徳業者の勧誘にも冷静に対応できるはずです。
サイドFIREについては別記事にまとめているので、
参考にしていただけると幸いです。
「バビロン大富豪の教え」
「危険や天敵から金を堅守せよ」とあり、
お金の守り方も学ぶことが出来ます。
また、
自分の価値観に沿って生き、
他人の価値観や見栄に左右されない考え方も説くため、
悪徳業者や詐欺師から身を守る基本的なマインドを学ぶことができるでしょう。
オススメ書籍:詐欺対策
騙されないマインドを身につける
「だましの手口」
解説1:後出しマルチの手口、洗脳の心理テクニックでも引用している通り、
私も悪徳業者の手口をこの本で学びました。
詐欺に遭わないためには、
詐欺の手口を事前に知ることが重要です。
「完全教祖マニュアル」
宗教の教祖様になるための道のりをユーモアたっぷりに教えてくれる本です。
洗脳が絡む悪徳業者も、
根本となる思想はとても似ています。
教祖様になるための道のりを知ることは、
洗脳から身を守ることに繋がります。
「現代洗脳のカラクリ」
洗脳の定義から、
現代における実際の洗脳事例まで、
詳しく教えてくれる本です。
また、
情報社会において、
今後生き抜いていくための方法を伝授してくれます。
「思考停止という病」
誤った解釈に注意!
結構刺激的な内容も多いです。
『ノットノーマル』を履き違えないよう、
気をつけてください。
現在、
あなたが思考停止しているのであれば、
その時は他者から洗脳を受けるピンチです。
思考停止状態にして、
刺激的な言葉を用いて洗脳するのは、
詐欺師の常套手段です。
他人に惑わされることなく思考停止状態から抜け出し、
『ノットノーマル』を目指してください。
なお、
思考停止状態になっている時は、
陰謀論にハマらないよう注意しなければなりません。
陰謀論については別記事にまとめています。
興味がある方は読んでみて下さい。
すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~
誤った解釈に注意!
学校が洗脳機関であり、
義務教育を受けた日本国民はすでに被洗脳者であることを分かりやすく理解できる本です。
しかし、
ホリエモンの刺激的な考えを全て鵜呑みするのは非常に危険です。
義務教育を受けたあなたは洗脳経験者であり、
洗脳されやすいのです。
刺激的な言葉すべてに心動かされてはいけません。
あなたのスジを持ち、
ブレない自分の価値観に沿って確実に行動して下さい。
オススメ書籍:その他
身に付く書籍です
「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」
「投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント」との併せ読みを推奨します。
「世界は良くなっている」という事実に気づけば、
株式全体に投資するインデックス投資の有意義さが理解でき、
投資必勝法などの詐欺やギャンブルに手を出す余地はなくなるはずです。
「より少ない生き方 ものを手放して豊かになる」
ミニマリスト本その①
欲望には限りがなく、
『比較の競争』から一生抜け出せなくなります。
私が潰した詐欺師の中には、
高価なブランド物に操られている人間が多く存在しました。
欲は身を滅ぼし、
詐欺に付け込まれる大きな弱点となります。
私はモノを与えない教育を受け、
モノを持たない人間でしたが、
それが正しかったことを教えてくれた本です。
私がおすすめする『ゆるミニマリスト』については別記事で詳しく書いています。
モノを手放すことで、
自由を手にすることに繋がると考えています。
「持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない」
ミニマリスト本その②
上の本よりも、
ゆるい本です。
仕事を猛烈に頑張っていた頃に読んだ時は、
正直「人生なめてんじゃねーよ」と思いました。
その後、
精神を病んだ時に読んだら、
救われました。
仕事などに疲れた時に読んで欲しい本です。
何かにストイックになっている時は読まないほうが良いです。
「SINGLE TASK 一点集中術―「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる」
仕事を猛烈に頑張る効率人間だった時に読み、
マルチタスクの呪縛から解放されました。
受験勉強の時など、
もっともっと早く出会いたかった本です。
シングルタスクに関しては別記事で詳しく書いているので、
メリット等について知りたい方は読んでみて下さい。
参考:【シングルタスク】「いまここ」を生きる=自分らしく幸せに生きる
「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」
私が得た一番の知見は、上記SINGLE TASKと同様、
「いまここ」を生きることです。
有名な本なので、
要約サイトやYoutubeの要約も充実していますが、
まだ読んでいない人は、
是非『自分で読書すること』をオススメします。
「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」
『人生100年時代』の生き方、
働き方の多様性について考えることが出来ます。
詐欺師は人間の弱みにつけ込むため、
将来の不安を煽ります。
その不安に対して、
自分なりの答えを持つことが非常に重要です。
『人生100年時代』の自分なりの答えを見つけるためにも、
是非読んでみてください。
『人生100年時代』については別記事にまとめているので、
参考にしていただけると幸いです。
「自分の中に毒を持て」
誤った解釈に注意!
「常識人間を捨て、危険な道だとしても自分の行きたい道を進め」と説き、
挑戦する勇気を与えてくれますが、
詐欺師もよく悪用するフレーズです。
筆者の言う通り、
『自分自身のスジは誰にも渡さないこと』を貫いてください。
『投資必勝法』など、
『他人が作ったモノに賭けること』は挑戦でも何でもありません。
他力本願になることなく、
自分の人生は自分の手で切り開いて下さい。
他力本願思考については別記事にまとめています。
興味がある方は読んでみて下さい。
「チーズはどこへ消えた?」
誤った解釈に注意!
上の本と同様、
挑戦を促します。
この手の内容は詐欺師も悪用しがちです。
大事なことなので2回言います。
『投資必勝法』など、
『他人が作ったモノに賭けること』は挑戦でも何でもありません。
他力本願になることなく、
自分の人生は自分の手で切り開いて下さい。
まとめ:詐欺・悪徳業者対策に読書は有効!
以上が、
私のオススメの読書方法と、
オススメ書籍になります。
「読みたい」「知りたい」と思うものがあれば、
是非読んでみて下さい。
知識欲がある時は勢いよく成長できます。
そして、
『好きなもののつまみ食い』で、
成長しまくって下さい。
ポイントをまとめると、
私が考える詐欺・悪徳業者対策に重要な知識・考え方は下記4つです。
①お金・資産運用
②詐欺の手口
③ミニマリスト
④挑戦について履き違えないこと
それぞれについて、
別記事で深掘りしています。興味がある方は一読下さい。
①お金・資産運用
②詐欺の手口
③ミニマリスト
④挑戦について履き違えないこと
解説4:洗脳を解くコツ、詐欺の勧誘を受けたらどうしたら良いか へ続く
コメント