今回は、
『サイドFIREの葛藤:「弱くてニューゲーム」を楽しむ方法』についてまとめていきます。
私は30代前半で4,000万円の資産を作り、
サイドFIREのような生活をしています。
サイドFIRE生活の中では、
様々な悩みや葛藤があります。
悩みや葛藤は割とネガティブなものですが、
私なりにそれらをポジティブに転換しています。
・「強くてニューゲーム」に飽きた人
・これからサイドFIREやFIREを目指す人
必見です。
サイドFIREへ向けた予習として参考にしたり、
共感していただけると嬉しいです。
〈この記事の対象者〉
・FIREやサイドFIREに興味がある人
・労働から解放されたい人
・今より自由に生きたい人
〈注意点〉
筆者の経験と考えを書いていきます。
共通点が多いほど参考になると思います。
〈筆者の特徴〉
30代前半、独身、超倹約家、元社畜、元薬剤師、ゆるいミニマリスト、賃貸暮らし(基本社宅で自己負担小)、負債ゼロ
本記事の目次は下記の通りです。
「強くてニューゲーム」というクソゲー
以前、
「強くてニューゲーム」に関する記事を書きました。
※以下、要点を抜粋して記載します
「強くてニューゲーム」とは
→人生に置き換えると「記憶や財産などを引き継いだまま、生まれた時に戻る」
「強くてニューゲーム」ばかり考えてしまう理由
①圧倒的魅力とロマンがあるから
→神童のような「チート感」、脆さや儚さも含めて魅力に溢れている
②後悔は必ず発生するから
→無限に存在する世界線の中、「今の世界線が一番」と言い切るのは非常に難しい
③スタート時よりは強くなったから
→実は「自分の能力を肯定している」という側面もある
「強くてニューゲーム」から解放される方法
①「強くてニューゲーム」は、強くなった証である
→「強くなった証」に強烈なスポットライトを当て、今ここを生きる
②あえて後悔の書き出しをする
→欠けているものを認識することで「強くなった証」に強烈なスポットライトを当てる
③楽しいゲームの本質は「弱くてニューゲーム」である
→「弱くてニューゲーム」の方がよっぽど健全であり、楽しいゲーム
私は未熟であった頃、
頻繁に「強くてニューゲーム」を欲し、
何度も妄想を繰り広げました。
「後悔が残る”弱かった過去”に戻ってやり直したい」という、
これ以上ない醜い感情です。
実際にプレイすることを考えると、
「強くてニューゲーム」はひどく退屈でつまらないと思います。
敵もボスもひどく弱く、
ストーリー展開も予測ができ、
何のスリルも刺激もありません。
「強くてニューゲーム」は、
間違いなくクソゲーなのです。
それと対極に、
「弱くてニューゲーム」というシステムも存在します。
「制限や縛り付きで難易度を高くする」というシステムです。
その「ハンデ」を乗り越えるべく努力し、
やりこみにも楽しさが生まれます。
楽しいゲームの本質は、
「弱くてニューゲーム」に違いありません。
私は未熟であった頃、
頻繁に「強くてニューゲーム」を欲し、
何度も妄想を繰り広げました。
いや、
今でも十分に未熟であり、
油断をした時、
たまに夢を見たりします。
「強くてニューゲーム」という言葉には「過去より強くなっている」という意が内包されており、
醜くとも排除すべき感情ではありません。
誰もが抱くであろうこの葛藤と向き合うべく、
「弱くてニューゲーム」を楽しむ方法を模索していこうと考えています。
「弱くてニューゲーム」を楽しむ方法
「弱くてニューゲームを楽しむ方法」を5つ挙げ、
それぞれについて詳しく解説していきます。
※「ニューゲーム」という言葉は適切ではありませんが、
「ハンデをつけて今ここから人生をやり直す(始める)」という定義で話を進めていきます。
以下の5つです。
①「生まれ持ったスペック」で勝負する
②制約を設けて挑戦する
③未経験の分野で初心者に戻る
④失敗をイベントとして楽しむ
⑤他者との比較を手放し、自分自身と競う
「生まれ持ったスペック」で勝負する
まず、
「生まれ持ったスペック」に注目してみます。
「生まれ持ったスペック」が全て100点である人間など、
きっと存在しません。
生まれながらの能力や環境、
親ガチャも全て受け入れ、
ありのままの姿で人生に立ち向かっていくことだけで、
十分な「ハンデ」と呼ぶことができます。
誰もが抱くコンプレックスはもちろん「ハンデ」であり、
親ガチャは上下どちらに振り切れても「ハンデ」となり得ます。
武器や防具を装備しない、
「生まれ持ったスペック」を正直に見つめることがポイントです。
この状態で挑戦を始めると、
無理のない範囲で自分の成長や可能性を実感しやすくなります。
【楽しむコツ】
「チート」は使わない:ハンデを受け入れるため、「親の資産」や「整形」などの「チート」は使わない
自己評価の棚卸しをする:自分の強みと弱みをリスト化し、「生まれ持ったスペック」でどれだけできるか挑戦し、各ステータスのレベルアップを実感する
武器や防具を装備しない「生まれ持ったスペック」を受け入れ、
その上で工夫や努力を重ねることでレベルを上げ、
各ステータスが上がっていくことを楽しむイメージです。
制約を設けて挑戦する
「チート」に限らず、
武器や防具に頼りすぎるのは、
ヌルゲーおよびクソゲーへ近づくことを意味します。
「弱くてニューゲーム」の象徴であるハンデを強化するため、
制約を設けて挑戦することも手段の1つです。
そしてその制約は、
「ゲームのルール」とみなします。
「武器や防具を使わない」など、
リソースや条件を意図的に制限することで、
環境に縛られる感覚を「ゲームのルール」に変える方法です。
”限られた条件の中で工夫をする”という過程が、
創造力を引き出します。
【楽しむコツ】
具体的な制約を設定する:時間制限、予算、道具の種類などを明確に決めておくと楽しみやすい
制約が生み出す創造性を楽しむ:「限られた条件下でのベスト」を目指すプロセス、問題解決やアイデアの発見を楽しむ姿勢を持つ
「限られた状況での工夫を楽しむ」というのは質素倹約のベースであり、
FIRE達成への根幹となる考え方です。
※「有限感や制約が幸福度を上げる理由」については、下記記事で詳しく解説しています
未経験の分野で初心者に戻る
好きなことや得意なこと、
同じことばかりを繰り返すこと、
同じステータスばかり上げることは、
ヌルゲーおよびクソゲーへ近づくことを意味します。
そのぬるい惰性から一歩踏み出し、
勇気を出して「初めてのこと」に挑戦することも手段の1つです。
章立てになっているドラクエ4のような感覚です。
未経験の分野で初心者に戻ることは、
新鮮な視点や刺激を得るだけでなく、
新たなハンデを抱えることを意味します。
初心者特有のもどかしさや小さな成長を、
ゲームの要素として楽しむのがポイントになります。
【楽しむコツ】
初めての感覚を大切にする:未知の分野での小さな進歩を「宝物」のように受け取る
過程を重視する:目標達成だけでなく、その道中で得られる学びや感動に注目する
「新しいことにチャレンジする!」というスローガンを掲げても、
スローガンで終わりがちです。
そんな時には、
「新しいことにチャレンジすることは、ジャネーの法則に抗うことであり、老化に抗うことだ!」と思うことをお勧めします。
※「ジャネーの法則対策」については下記記事で詳しく解説しています
失敗をイベントとして楽しむ
RPGゲームにおける失敗を「パーティーの全滅」とすれば、
人生における同等の失敗はなかなか訪れないかもしれません。
「パーティーの全滅」では簡単に全財産の半分を失ったりしますが、
人生において全財産の半分を失うような失敗は滅多に無いと思います。
つまり、
人生における失敗は大したものではなく、
イベントとして楽しむことが出来るレベルです。
ハンデがあれば失敗のリスクが高まりますが、
そのほとんどは3日も寝れば忘れられるような”些細なもの”ばかりだと思います。
それだったら、
成功のための失敗を繰り返し、
ハンデを補うためにステータスを高めることが得策になるでしょう。
「失敗を成功の一部」と捉えることで、
失敗すること自体を楽しむ姿勢を身につけることが出来ます。
「パーティーの全滅」のように、
やり直しのプロセスをゲーム感覚で捉えることで、
心理的な負担も軽減されるでしょう。
【楽しむコツ】
失敗を「コレクション」とする:自分の失敗を記録し、その数を増やすことを楽しむ
笑いに変える:失敗談を周囲とシェアし、ユーモアとして昇華する。
失敗を楽しむマインドを育て、
特には「これは負けイベントだった」と冗談を言ったり、
「失敗の数=成長の証」と捉えることができれば、
ハンデも味方になるに違いありません。
他者との比較を手放し、自分自身と競う
「弱くてニューゲーム」に参加してハンデを背負うことは、
”比較対象を外から中に変換する”という効果ももたらします。
他者との比較を手放し、
自分自身と競うということです。
ハンデがあるのだから、
他人にかまっている暇がありません。
気にしている暇すらありません。
ハンデに抗う自分の小さな変化に注目し、
小さな成果に気づくことでモチベーションを保ち、
最終的に大きな成果が得られることを楽しむ姿勢が大切です。
【楽しむコツ】
他者との比較からの解放:承認欲求を捨て、「自分との戦い」に専念する
課題の分離を行う:自分がコントロールできることに集中する
他人と競争するのではなく自分の進歩を指標にし、
「コントロールできることに集中するメリット」を最大限に享受することが理想です。
※「アドラー心理学:課題の分離」について、下記記事で詳しく解説しています
まとめ:程よいハンデを手に、逆境力をつける
以上、
『サイドFIREの葛藤:「弱くてニューゲーム」を楽しむ方法』についてでした。
まとめです。
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「強くてニューゲーム」というクソゲー
→楽しいゲームの本質は「弱くてニューゲーム」
「弱くてニューゲーム」を楽しむ方法
①「生まれ持ったスペック」で勝負する
→ありのままの姿で人生に立ち向かっていくことだけで、十分な「ハンデ」
②制約を設けて挑戦する
→環境に縛られる感覚をゲームの一部に変える
③未経験の分野で初心者に戻る
→初心者特有のもどかしさや小さな成長を、ゲームの要素として楽しむ
④失敗をイベントとして楽しむ
→成功のための失敗を繰り返し、ハンデを補うためにステータスを高める
⑤他者との比較を手放し、自分自身と競う
→他人と競争するのではなく自分の進歩を指標とする
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「弱くてニューゲーム」を楽しむことは、
人生の逆境をチャンスと捉え、
新たな視点で自分を成長させるための鍵です。
与えられた条件やハンデを「制約」ではなく「ゲームのルール」と見なし、
チャレンジそのものや失敗を楽しむことで、
日常に新鮮さとやりがいを取り戻すことが出来ます。
大切なのは、
「生まれ持ったスペック」と向き合い、
他者と競うのではなく自分自身を超えること。
逆境の中でこそ生まれる創造力と応用力を武器に、
自由な生き方をデザインすることが大切です。
「強くてニューゲーム」は、
いつだって過去に矢印を向けています。
「弱くてニューゲーム」は、
未来に矢印を向け、
特別な物語を作り上げると信じています。
その他、
「サイドFIREの葛藤」シリーズの記事を沢山書いています。
※是非読んでみてください
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